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Brave 2-5

目が覚めるとテルペシアはベッドにいなかった


慌てて部屋を探すとキッチンで料理をしているテルペシアがいた


「ロザリアおはようダネ

 今朝食作っているから待っているダネ」


鼻歌を歌いながらテルペシアはスクランブルエッグを作っている


「ああ……では顔を洗ってくる」


何とも見慣れぬ光景にロザリアは居苦しかったので顔を洗いに向かった


「居苦しいな……」


朝食を食べ終わるとロザリアはテルペシアをつれて本部へと向かう


本部に入るなりジュリアは唖然としていた


それもその筈ロザリアが子供をつれて出勤してきたからだ


「いやだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


本部どころかX Brave全体に聞こえるほどの轟音が鳴り響いた


それを後ろから負けず劣らずの轟音と共にペルセフォネがハリセンで叩き倒す


「うるさい!!!」


「ぐはぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


「……」


「ロザリアのお友達は面白い人が多いダネ」


「何も言わんでくれ……」


あまりの情けなさにロザリアはテルペシアをつれて先に会議室に向かった


その後を大きな絆創膏をつけたジュリアと顔を真っ赤にしたペルセフォネが入ってきた


「それじゃあこれから会議を始めるよ」


いつもなら隊員全員が大きな声を出す所なんだが今日は死んだ魚のような目になり


誰一人声を出さずに会議は黙々と始まった


まあ始まってからはちゃんとした会議になっていった


「以上がデストから送られた手紙の内容である

 正直私も昨日ロザリアから送られたのを読んで吃驚した

 でもこれは絶望では無く希望である!

 何も分からない状況からこれだけの情報が入ってきた

 今マサイアスに頼み裏づけと対策を取って貰っている所

 皆もそれぞれの力を最大限使用して任務に当たってもらいたい

 では本日の会議は以上で終了とする」


「お疲れ様でした!!!」


会議は6時間を越える長い会議になった


終わると隊員は会議の中で指示された任務へと着くためぞろぞろと部屋を後にした


「ふぅ~終わった終わった」


「何が終わったですか……

 殆ど私に喋らせてジュリアさんは座ってただけじゃないですか」


ペルセフォネが資料を纏め片づけをしながらジュリアに注意する


「だって私長時間話すの苦手なんだもん……」


ぷんぷんと不貞腐れた表情でジュリアは机を叩く


そんな姿を見てロザリアは頭が痛かった


「ロザリア~私お腹減ったダネ……」


「そうじゃな……すぐに食堂に参ろう」


テルペシアの手を引いてロザリアは食堂へと向かう


「ん~何を食べようかなダネ……」


ニコニコしながらテルペシアはメニューを眺めている


こう言う表情を見るとテルペシアも年頃の少女なんだろうなと思うロザリアだった


「よし!これを食べるダネ!!!」


メニューを見ると何とお子様ランチだと思っていたのがこの本部最高級の料理


『クログロクジラーヴァのゴルゴロソース』


クログロクジラーヴァはクジラのようなスライムで


最高級食材として人気である


噛めば噛むほど味が深まる


更にゴルゴロソースとはゴルゴロと言われる植物の中で生成される特別なソース


季節ごとに甘いソース、辛いソース、甘辛いソースと言った不思議なソース


これもまたかなりの高級食材で両方合わせ量が1tでもあれば都市が買えるほどだ


そんな最高級料理が何故ここにあるかと言うとX Brave近海にクログロクジラーヴァ


更に以前メイガス・モルガーナとの死闘を繰り広げた付近にゴルゴロが多く生息している


よってここX Brave本部では通常より張るかに安くこの食材が手に入るのであった


しかし……


物は最高級食材であり幾ら安く手に入った食材であっても1隊員が食べれる物ではない


貴族のロザリアでさへこの料理には手が出せないで居た


そんな料理をテルペシアはニコニコしながら指差している


流石のロザリアもこれは駄目とは言えず苦笑いをしながら注文した


その日ロザリアの頭痛が収まる事はなかった

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