Brave 2-20
デストとメイガスの戦いは更に激しさを増し
ヴァルキュリアはその空域に居る事が危険と判断され
ヴァルキュリアロードへと避難した
「ロザリアは見つかった!?」
消えてしまったロザリアの捜索をするジュリ後複数の隊員達
しかしどこにもロザリアの姿は無い
「もう全てのフロアを調べましたがどこにもいらっしゃいません」
「仕方ないもう一度だけ探せる場所を探してみて」
隊員は頷くと各フロアへと散って行った
「ちぃぃぃ!!!」
外で戦っているデストは攻撃をする暇が無く防戦になってしまった
メイガスの攻撃の方が圧倒的に早く量も多い
少しでもかすったら致命傷のデストにとっては相性の悪い敵だった
「ほらほらちゃんと避けないと死んじゃうわよ~ん♪」
回避している姿を楽しむように見ながらワザト回避のしやすい攻撃を放つ
「この~!!!」
避けやすい攻撃と言っても紙一重程度の余裕しか無く当れば致命傷
だが明らかにメイガスはデストを馬鹿にしている
その事にデストは腹を立てている
「修羅あれをやるぞ……」
「こんな状況で!?」
繰り出そうとする技を修羅は一瞬で分かった
それはデストが誇る最強の攻撃技無限の武装
しかしそれを発動するには詠唱が必要
更に圧倒的なまでの余裕が無ければ成功確率は下がる
まして相手は絶対的な力を持つメイガスであるからして一番可能性が高いのは
メイガスの動きを封じ詠唱を完了させ自分の世界に引きずり込む
これが一番ベストな方法
「正直私1人であの化物を止めるのは5分くらいよ?
後5分くらい無いと詠唱を完了できないわ」
迷いながらも攻撃を避けていると朱雀がデストから離れメイガスを押さえつける
「あらあら?」
振り払おうと体をぶんぶん振り回すが朱雀は爪を鋭くメイガスの体に食い込ませ離れない
「朱雀……
修羅!朱雀の援護を!その間に俺は詠唱に入る!!!」
「分かったわ!!!」
修羅も朱雀同様にメイガスを押し倒し修羅の鎖でグルグル巻きにする
「流石にうっとおしいわね……」
2人を蹴ったり殴ったりして振り払おうとするが絶対に離れない
「体は武装で出来ている
血潮は剣で 心は盾
幾たびの戦場を越えて不要
ただ一度も使用されず ただの一度も必要とされない
彼の者は常に一人 枯れ果てた地でただ眺めている
故にその存在に意味はなく
その体はきっと『UNLIMITED WEPON WORKS』で出来ていた!」
全ての詠唱を完了させると同時に朱雀と修羅は吹き飛ばされる
「これを狙っていたのね……」
やっとですとの狙いが分かったメイガスだったが遅かった
既にデストの心創結界の中に居た
「行くぞ!!!」
地面に突き刺さった巨大な剣と巨大なガトリング砲を持ちメイガスを攻撃する
「流石にUNLIMITED WEPON WORKS相手に余裕をかましている事は出来ないわね」
本気になったメイガスはデストの攻撃を徹底的に打ち落とし
デストに反撃をする
「『熾天覆う七つの円環』!!!」
ガトリングを投げ捨てて前に手を突き出すと7枚の巨大な盾がメイガスの攻撃を防ぐ
「鬱陶しいわね……本当に……」
攻撃の手を緩めることなく重力の塊を投げつける
何度も攻撃を受ける盾は7枚から6枚、5枚、4枚徐々に枚数が減っていく
「くぅぅぅぅ!!!」
「もうこれで終わりなさいね!
『螺旋重力』」
重力の塊がドリル状になり猛回転しデストの残りの熾天覆う七つの円環を打ち砕く
「しまった!!!」
ドリルの勢いは止まること無くデストを貫こうとする
もう数㎝の所にまでドリルが迫った時空から物凄い雷が降り注ぎドリルを粉々に打ち砕く
「この攻撃……」
メイガスが空を見上げるとそこに居たのはロザリアだった
「ロザリアなのか!?」
デストが叫ぶとロザリアは笑顔で頷きデストの前に降り立つ
「ふ~んナイスタイミングだったけど自殺願望なのかしら?
見ての通り武神天臨をしたデスト・コンディアムですら
私には勝てないと言うのに武神降臨しか出来ない貴女が私の勝てるのかし……」
最後の言葉を口にしようとした瞬間にロザリアが指を鳴らすと
行き成り現れた雷がメイガスを襲う
「くぅ!!!」
「口数が多いやつじゃ……」
避けられてしまったがどうやら今の攻撃はメイガスの言葉を遮る為だけの物だった
「そんなに見たいなら見せてやろう
妾の武神天臨を!!!」