表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
#二人だけのタイムライン  作者: 千子


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

19/35

第19話 犯人は誰だ?

「いらっしゃいませー!」

いつもミルクティーを買う人が、今日もミルクティーを買って帰る。

なんてことない日常。

さっきの加藤さんを思い出す。

正直怪しい。

でも、そうやってなんでも疑ったらダメだ。

私だってすぐに疑われたら悲しい。

さっきの加藤さんだって、毎日あんな人混みに埋もれていて、怪しい人は?って聞かれてもピンとこないだろう。

そう思おう。

「お客さん減ってきたし休憩入っていいよ」

店長に言われてバックヤードに入る。

「お疲れ様」

「糊さん」

「リアルで糊さんはやめて」

苦笑されて慌てて謝る。

「ごめん」

「いいよ。糊の方が付き合い長かったし」

「そうだよね。ねえ、なんで私の写真にいいねしてくれたの?」

「いいなって、思ったからだよ」

「本当に?なんて事のない空の写真なのに」

私が問い詰めると、糊さんが振り返った。

「じゃあ、君はなんであの写真を載せたの?いいなって思ったからでしょう」

「それは、そうだけど……」

「もっと自信を持って。君の写真は素敵だよ」

面と向かって褒められて照れてしまう。

「ありがとう」

少し頬が赤いのが自分でもわかる。

バレてないかな。バレてないといいな。

ドキドキしていると、糊さんがさっきの話を持ち出した。

「正直、加藤さんは何か隠しているか犯人だと思う」

「……うん。ちょっと怪しいよね」

「ちょっとどころじゃないよ。あの人、僕が指摘するまで通行人に気付かなかったんだ。それって他のことに注意が向いていたってことだろ?」

断言する糊さんに不思議に思う。

なんで、今の段階で断言するんだろう。

「今度は、証言を引き出そうと思う」

「どうやって?」

「このログから加藤さんにしかわからないものを探して尋ねようと思うんだ」

「なるほど」

糊さんは、なんでこんなに親身になってくれるんだろう?

「ねえ、糊さんはなんでこんなに親身になってくれるの?」

今度は糊さんが赤くなった。

「えっと、好きなフォロワーさんがSNSを辞めるまで追い込まれたら怒ると思うんだ」

「そっか」

その好きってどこからどこまで?

聞くに聞かなくて、ペットボトルのミルクティーを一口飲む。

こういう時、ミルクティーさんやぬい活沼さんとした恋バナが懐かしい。

二人とも、私のリアルで気になっている人とSNSで気になっている人が同一人物だったって知ったらどう思うんだろう?

私がびっくりしたくらいだもん。

二人もびっくりするよね。

また女子会トークしたいな。

SNSを見る。

フォロバはまだされていない。

ついでに写真にいいねもついていない。

バズりたくてやってたわけじゃないけれど、やっぱり反応がないと寂しい。

ここまで承認欲求が強いつもりじゃなかったけれど、高いところから下へ落とされるとなんだか一人になった気分。

通知ゼロ、空のタイムライン。

ちょっと寂しい。

まあ、私には糊さんがいるけど!

「どうかした?」

「なんでもない」

スマホを鞄にしまって鍵を掛けてポケットに入れる。

そろそろ後半戦だ。

「さ、バイトに戻ろう」

「うん。そうだね」

無理に笑ってみた。

また今度、加藤さんに話を聞こう。

糊さんが加藤さんを犯人だと思っている理由もその時にもっと聞いてみよう。

……こういう時、サスペンスなんかじゃ主人公の協力者が犯人なんだよね。

違うよね、糊さん。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ