楽しくて幸せで賑やかな朝食
翌日も良い天気だった。犬鳥も朝からワォーン、ワォーンと元気よく鳴いている。やめてほしい。犬鳥は苦手なんだから……。
今日の朝食はナットーとサナがプレゼントしてくれたあの可愛らしい食器に盛り付けてもらった。
「いただきま〜す」とわたしは元気よく手を合わせた。
「いただきま〜すにゃん」とモフにゃーもわたしに続き手を合わせる。
「おおっ、アリナよ。朝から可愛らしいな。その食器も可愛いな」
お父さんはニコニコと笑いながらわたしとお皿とティーカップを交互に見る。
「うん、このお皿とティーカップを使うと美味しさが倍増しそうだよ」
わたしはスプーンを手に取りにんまり笑顔になる。
今日も人参やキャベツ等の野菜類と豚肉入りのスープにライ麦パンにハチミツと紅茶。代わり映えのない朝食だけど、可愛いお皿とティーカップで特別な料理に見える。
「そうかそうか」
「う〜ん、美味しい」
わたしは、スープにライ麦パンを浸して食べた。うん、ちょっと硬めのライ麦パンにスープの野菜と豚肉の旨味がじゅわっと染み込み美味しい。
それと、お皿のモフにゃー似のもふもふな白猫が『美味しいね』とわたしににこやかに微笑みを浮かべてくれたように見える。
「アリナちゃん幸せそうだにゃん」
「うん、モフにゃー似のお皿とティーカップを使っているから幸せ倍増中だよ〜ん」
隣にちょこんと座りわたしと同じようにスープにライ麦パンを浸して食べているモフにゃーを眺めていると、可愛くて抱きしめたくなる。それと、猫が人間みたいに食事をしているなんてこの世界はやっぱり不思議だな。(あ、モフにゃーは聖獣猫だったかな)
なんて微笑ましく朝ごはんを食べていたその時。
「ガォー、どうしてこのライオン魔獣鳥である俺を起こしてくれないんだ〜!!」
ギャップがたてがみをふり乱しやって来た。
「あ、ギャップちゃん、おはよう」
「ギャップちゃん、おはようにゃん」
「ギャップちゃん、お寝坊かね」
たてがみをふり乱し何故だかお怒り顔のギャップにわたし達は挨拶をした。
「ふん、おはよう」
ギャップは仏頂面で椅子にドスンと座る。
「ギャップちゃんってば眠たくてご機嫌斜めなんだにゃん」
「モフにゃー主……俺はもう眠くなんかないぞ」
ギャップは眉間に皺を寄せライオン魔獣鳥がどうのこうのとブツブツ呟いている。
「変なギャップちゃんだにゃん」
「だね〜」
「ふん、モフにゃー主もアリナちゃんも俺の繊細な心がわからないんだな……」
「ギャップちゃん、おはよう。朝ごはんよ」
お母さんがブツブツ文句を言うギャップの目の前にスープとライ麦パンを置いた。
「おっ、美味しそうだ」
ギャップのその目がキラキラと輝いた。
「う〜ん、ライ麦パンをスープに浸して食べると美味しいぞ」
先程まで眉間に寄せていた皺は消え今はとびっきりの笑顔を浮かべている。ギャップは食べ物に弱い。そんな単純なところがまた可愛いな。
「ギャップちゃん美味しいね」
「ああ、美味しいな」
ギャップは満足げに舌舐めずりをしてにっこりと笑った。
本日もみんなで食べる朝食は美味しかった。
そして、今日もわたしはカフェ食堂のお手伝いをするのだ。よし、頑張るぞ。
今日もトテトテ、にゃんにゃんとわたしとモフにゃーはカフェ食堂の更衣室に向かう。
わたしは幼女用の制服に着替えモフにゃーは猫用の制服に着替える。
白地のシャツにお気に入りの防水加工のポケットからネコさんとウサギさんがニョキニョキーンとこんにちはしているイラスト入りエプロンをつける。
モフにゃーはピンク色のフリルレースエプロンをつける。それとわたしとお揃いのベレー帽を斜めに被る。
もう、そのモフにゃーの姿があまりにも可愛らしくて今日もキュンキュンする。
洗い物の仕事と創造料理を頑張らなくちゃね。
と、わたしはモフにゃーと一緒に気合いを入れたその時。
「おい、またこのライオン魔獣鳥である俺を忘れたのかい」と声が聞こえてきた。
ちょっとご立腹なギャップちゃんでした。そして、ご飯に弱い。




