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神様は残念さんだ

『あはは、アリナちゃんは言いたいことをハッキリ言う子だね』


神様は可笑しそうにそれでいてちょっと悲しげな声を出す。


「この幼女なわたしアリナになってから自分の感情を素直に伝えることが出来るようになったの」


そう安梨奈時代のわたしと今のわたしは随分違う。優しくてあたたかい人達に囲まれていると素直な自分でいられる。そんな気がする。


『そうか、それは良かったことぞよ。わたしも安心したぞ』


神様のその声は包み込む春の日だまりのような声だった。わたしの心もぽかぽかになる。だけど、神様のヒラヒラな白の布を纏ったような古代風プラスファンタジーを混ぜ合わせような出で立ちは整った顔立ちとギャップがありやっぱりちょっと変だ。


『おい、アリナちゃん、何故笑っているのだ?』

「な、なんでもありません。くふふ」

『笑っているではないか』


神様は頬を膨らませ不満顔だ。


「だって、服装と顔がなんかチグハグなんだも~ん」

「な、何だって!? わたしの素敵な衣装がこのわたしの美しい顔に似合っていないというのだな」


神様は、ヒラヒラな白の布切れみたいな服に目を落とし、うーん、何故だ? とブツブツ呟き考えている。


やっぱりこの神様は変だよと、周りにいるみんなのことをすっかり忘れわたしは笑った。


「アリナちゃん誰と話しているのにゃん?」


「へ? あ、もふニャーには神様が見えないんだね」


「んにゃん? 神様にゃん。もしかしたらわたしをこの世界に連れてきてくれた神様にゃん?」


もふニャーは店内をキョロキョロと見渡しながら言った。


「うん、そうだよ。わたしともふニャーをこの世界に連れてきてくれたファッションセンスがイマイチな神様だよ。えへへ、思わず声に出して話をしちゃった」


『おいおい、ファッションセンスがイマイチって余計なことを……』


神様はギロッとわたしを睨みもふニャーに温かい眼差しを向ける。


「へぇ。神様って洋服選びが苦手にゃんだね。わたしがアドバイスしてあげたいけど見えないにゃん。アリナちゃんだけ特別な力があって羨ましいにゃん」


もふニャーが見ているその先ににこやかに微笑む神様がいるんだけどな。


「んにゃん? 神様にゃん。もしかしたらわたしをこの世界に連れてきてくれた神様にゃん?」


もふニャーは店内をキョロキョロと見渡しながら言った。


「うん、そうだよ。わたしともふニャーをこの世界に連れてきてくれたファッションセンスがイマイチな神様だよ。えへへ、思わず声に出して話をしちゃった」


『おいおい、ファッションセンスがイマイチって余計なことを……』


神様はギロッとわたしを睨みもふニャーに温かい眼差しを向ける。


「へぇ。神様って洋服選びが苦手にゃんだね。わたしがアドバイスしてあげたいけど見えないにゃん。アリナちゃんだけ特別な力があって羨ましいにゃん」


もふニャーが見ているその先ににこやかに微笑む神様がいるんだけどな。

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