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地球のことを二人に

「ちょっと、わたしのスープ横取りしないでよ」

「サツマイモ食べたいにゃん。ホリホリもしたいにゃん。にゃんにゃんとこの手で芋掘りだにゃん」


 モフにゃーは可愛らしい肉球のある手に目を落としにゃんまりと笑う。

「サツマイモ丸っと飲み込みたいぞ。ガォ~とな」


 モフにゃーとギャップはわたしの話なんて聞いちゃいない。サツマイモに夢中だ。


「おっと、可愛らしいもふもふ達じゃな」


「うふふ、可愛らしい猫ちゃんとあらあら、まさか……小型のライオン魔獣鳥かしら?」


 タイゾーおじいさんとカーナさんはもふもふなモフにゃーとギャップにニコニコ笑顔を浮かべ夢中だ。


 うわぁーん! わたしは置いてけぼりですか。可愛い幼女ももふもふには敵わないのかな。


「おい、アリナちゃん」

「へ?」


 振り向くとアクアお兄ちゃんがわたしをじっと見ていた。あ、アクアお兄ちゃんのことなんてすっかり忘れていた。


「アリナちゃん、へ? じゃないよ。さっきからバスとか十八歳の女性やそれと、何だっけ? あ、そうだ! 意味不明な地球って言葉などを発しているよね」


 アクアお兄ちゃんのアクアマリン色の目が疑念を抱く。うわぁーどうしよう。


「あ、それは……」

「それは何?」

「えっと……」


 わたしは返事に窮する。


「アリナちゃん、俺は君のお兄さん何だろう?」


「あ、うん。それはまあそうだけど……」


「だったらアリナちゃん話してごらん」


 包み込むような優しい声でそう言われると話してしまいそうになる。人間てそんなものだよね。


 タイゾーおじいさんに目を向けると、モフにゃーとギャップを眺め目を細めていた。それと、


「わしらの畑にサツマイモもあるが人参やネギにキャベツもあるぞ〜」


 なんて言って畑自慢をしている。わたしは大ピンチだというのにあんまりだ。


「おい、アリナちゃん」

「あ、はい」


アクアお兄ちゃんに視線を戻すとアクアマリン色のその瞳がわたしをじっと見ている。


 なんかもう逃げられない。そのアクアマリン色の瞳から逃げることは難しそうだ。


 わたしは観念する。


 アクアお兄ちゃんだったら話しても大丈夫かな? だって、血は繋がっていないけれどこの世界でわたしのお兄ちゃんだと思える人に出会ったんだもんね。


「アクアお兄ちゃん聞いてくれるかな? 信じられない話だと思うんだけど……」


 わたしはアクアお兄ちゃんのアクアマリン色の目を真っ直ぐ見つめ言った。


「何だろう? ちゃんと聞くから話してごらん」


 アクアお兄ちゃんはわたしの目をしっかり見つめ返しそして、首を縦に振り頷いた。


「驚かないで聞いてね」とわたしが言ったとこで、「お待たせ、リンゴのお菓子だよ」と言いながらストロベリーナお姉ちゃんがパタパタとこちらに向かって来た。


「ん? なんだか不思議な空気が漂っているんだけど」


 と言いながらストロベリーナお姉ちゃんはリンゴのお菓子をテーブルに置いた。


 うわぁー美味しそう。大事な話をする場面なのにお菓子に目が行くなんてわたしは相当な食いしん坊だ。


 もちろんモフにゃーとギャップも「わ〜い、待っていましたにゃん」、「待っていたぞ」と目をキラキラ輝かせているのは言うまでもない。



ストロベリーナお姉ちゃんは今にもヨダレを垂らしそうなわたし達よりも店内に漂う不思議な空気が気になるみたいだ。


「ねえ、お兄ちゃんアリナちゃんと何の話をしていたの?」


「それはだな、アリナちゃんが信じられないような話をしてくれるらしいんだよ。なっ、アリナちゃん」


 アクアお兄ちゃんはわたしに目配せをしながら言った。


「あ、うん。でも、期待されるとそれもちょっと困っちゃうかな」


「何々? どんな話かな?」


 ストロベリーナお姉ちゃんは興味津々だ。


「それは……わたしは、そうわたし達は……」


 タイゾーおじいさんとカーナさんに視線を向けると、二人の頭の上にクエスチョンマークが浮かんでいる。


「ん? アリナちゃんどうしたんだい?」

「あら、どうしたの?」


 アクアお兄ちゃんとわたしの会話は耳に入っていなかったんだ。タイゾーおじいさんとカーナさんにとっても大事な話をしていたんだけどな。


「あのね。地球のことを話そうかとしているところなんだよ」

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