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いつか地球時代の話を聞いてもらいたいな

「俺の気持ちがわかるの……アリナちゃんはあんなに両親から愛されているのに?」


 アクアお兄ちゃんはアリナには俺の気持ちなんてわからないと思っているのかもしれない。


 それはそう思われても仕方がないかな。


 いつか地球に住んでいた安莉奈時代の話をアクアお兄ちゃんとストロベリーナお姉ちゃんに聞いてもらえたらいいなと思う。


 きっと、二人はわたしの話に耳を傾けてくれるはずだ。


 もう少し絆を深めてから地球時代の安莉奈のことを話そう。


「ねえ、アリナちゃん料理は食べないのかよ。スープ冷めるぞ」


「あ、そうだった!」


「モフにゃーちゃんとギャップちゃんはガツガツ食べているぞ」


「え!」


 視線をモフにゃーとギャップに向けるとガツガツとそれはもう美味しそうにスープを食べていた。


 食いしん坊なもふもふ達だよ。それがまた可愛らしくてたまらない。


「いただきま〜す」


 わたしはスプーンを手に取る。あ、カレースープのスパイシーな香りがする。食欲をそそるよ。



口に運んだレンズ豆と野菜がたっぷり入ったカレースープはとても美味しかった。


 栄養がたっぷりなレンズ豆のほくほくな食感とカレーのスパイシーな香りがほどよく混ざり合っている。


「う〜ん、美味しい」


 それと、何だろう? なぜだか懐かしさを感じるよ。


「懐かしい味がするよ」


 口の中にあたたかさと切なさが広がる。どうしてかな。アクアお兄ちゃんとストロベリーナお姉ちゃんの料理は初めて食べたのに。


「アリナちゃんお口に合ったかな?」


「うん、このスープを食べていると美味しいだけじゃなくてあたたかさとなんか切なさも感じるんだよ」


 わたしはレンズ豆と野菜がたっぷり入ったカレースープをじっくりと味わう。うん、ほっこり幸せで懐かしい味だな。


「あら、あたたかさと懐かしさを感じてくれたの?」


 他のお客さんを対応していたストロベリーナお姉ちゃんがこちらにやって来てにっこりと微笑みを浮かべた。


「うん、ぽかぽかほっこりして何故か懐かしいよ」


「そっか、それは嬉しいな。わたしみんなに幸せになってもらいたいな〜って思って料理を作っているんだ」


 ストロベリーナお姉ちゃんの表情はふわりと心が温まる笑顔だった。


 そっか、だからこんなに美味しいんだ。わたしも食べてくれる人のことを考え喜んでもらえるように料理を創り出していきたいな。


 創造魔法で創る料理だけどね。


「ストロベリーナお姉ちゃん、ありがとう」

「ん? アリナちゃんありがとうって?」


 きょとんと首を傾げるストロベリーナお姉ちゃん。


「美味しい料理とその気持ちがわたしの胸にじわっと伝わってきたんだもん」


 わたしは胸に両手を当てにっこりと笑った。


「あらあら、それは嬉しいよ。わたしの方こそアリナちゃんありがとう」


 ストロベリーナお姉ちゃんも胸に両手を当て微笑みを浮かべた。


「ふ〜ん、そっか俺達の料理を喜んでくれたんだな」


 アクアお兄ちゃんも笑顔だ。


「うん、とっても懐かしくてあたたかい料理だね」


 わたしはスプーンで人参をすくい口に運ぶ。うん、やわらかい。ほくほくほっこり笑顔になる。


「幸せそうな顔で食べてくれて嬉しいよ。けど、懐かしく感じるのはちょっと不思議だよな」


 アクアお兄ちゃんはわたしの顔とスープを交互に眺めた。

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