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洗い物は楽しいぞ

「ホッホッホ、なんか汚れたものが綺麗になっていくと清々しい気分になるな」


 ギャップは納豆で汚れた食器も綺麗に洗い上げ満足げな笑みを浮かべる。


「ギャップちゃんって洗い物係に向いているのかもね」


「ふふん、まあな」


 ギャップは得意げに胸を張る。


「あはは、でもさっきは、納豆のネバネバ汚れにうわぁ〜ガォ〜って騒いでいたよね」


 胸を張るギャップの得意げな顔に視線を向けわたしはクフフと笑う。


「ふん、まあ、そんなこともあったな……」


「あったなってたった今騒いだばかりだよね」


「うっ……まあな。だって、俺の手にネバネバがくっつくしスポンジもネバネバになるからさ」


 ギャップは肉球のある可愛らしい手とスポンジを交互に見ながら言った。


「納豆の汚れはお皿を水に浸けておいたりお湯で洗い流すのがいいかも」


「アリナちゃんは何も言わなかったじゃないか」


 ギャップはぷくっとほっぺたを膨らませる。


「ごめんね。納豆を食べたのは久しぶりだったんだもん」


「そのせいで俺の手とスポンジはヌルヌルネバネバになったんだぞ」


「えへへ。ごめんね。今は綺麗になったから大丈夫でしょう」


「まあ、洗い物は楽しかったから許してやろう」


 ギャップはニッと笑った。


「アリナちゃんとギャップちゃんは楽しそうに洗い物をして羨ましいにゃん」


 食器を拭き終えたモフにゃーがこちらを見て言った。


「じゃあ、モフにゃーも一緒に洗い物をする?」

「うにゃん? シンクの中空っぽだよにゃん」

「そうだよ、空っぽだぞ」

「えへへ、裏技があるよ」


 わたしはウィンクをしてみせた。


「裏技にゃん?」

「裏技とは何だ?」

「うふふ、それはね。創造魔法でこっそりご飯を創造するんだよ〜そしたら洗い物も増えるよ」


 わたしは人差し指を立てウィンクをした。


「うわぁ〜にゃん。ご飯だご飯だにゃ〜ん」

「ご飯だぞ〜ご飯だぞ〜ガォ〜」


 モフにゃーとギャップはぴょーんと飛び上がり喜んだ。


 そんなに喜んでもらえるとやる気が湧いてくる。


「えへへ、何を創造しようかな〜簡単なものにしなきゃ。あ、そうだ、大学芋が食べたいな〜」


 わたしは、大学芋を思い浮かべた。油で揚げたサツマイモに糖蜜がたっぷり絡めてカリカリ。


 うわぁー想像するだけで幸せな気持ちになるよ。


「アリナちゃん、美味しそうな顔をしてるにゃん」

「だよな。なんか見てる俺も幸せな気持ちになる顔だよ」


 モフにゃーとギャップが何か言っているけれど、わたしの頭の中は大学芋でいっぱいになった。


「くぅ〜たまら〜ん!!」


 大学芋がわたしを待っているよ。というかわたしが大学芋を創造するのだったね。


 さあ、美味しい大学芋を創造しよう。


「わたしアリナは大学芋を創造しま〜すよ」


 わたしは人差し指をクルクルと回す。


「アリナちゃんの大学芋楽しみだにゃ〜ん」


 モフにゃーは目をキラキラと輝かせている。食べる気満々だ。食いしん坊な猫なんだから(あ、猫じゃなかった。聖獣猫だ……)困ったものだ。まあ、わたしが提案したんだけどね。


「楽しみだぞ。あ、そういえば大学芋って何だ?」


「そっか、ギャップちゃんは大学芋知らないんだね。油で揚げたサツマイモに糖蜜を絡めたお菓子なんだよ」


「ほぅ。サツマイモが甘くなるのかい? 不思議なお菓子だな」


 ギャップは舌で口の周りをペロペロと舐めている。ギャップも食いしん坊だね。


「では、楽しみにしていてね。あ、大学芋って日本料理かな? そうだ、あの笑えるヘルプウィンドウファンタジーと唱えたら画面が出るんだったね」


 わたしはちょっと笑えて恥ずかしい呪文を唱えた。


「ヘルプウィンドウファンタジー!」


 すると、わたしの目の前にマンガの吹き出しのような画面が出てきた。


 おっ、久しぶりに見たぞ。


 大学芋。

 発祥地:地球の日本。


 解説じゃー:大学芋は油で揚げたサツマイモに糖蜜を絡めたお菓子だ。栄養もあるしお腹もいっぱいになるのじゃー。 


 と、神様チックな言葉で表示された。


 そして、今回は補足があった。

 


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