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親子丼を作ろう♪

「よ〜し、親子丼を創造するぞ〜!」

「楽しみだにゃん」

「楽しみだぞ」


 わたしは「ふんふん♪」と鼻歌を歌い親子丼を思い浮かべる。


 卵がふわふわとろとろな親子丼。玉ねぎをたーぷり入れて甘みとふわふわな卵に柔らかな鶏肉がジューシー。もう、頭の中に思い浮かべるだけで幸せな気持ちになる。


「ランランラン♪ ルンルンルン♪」


 わたしが鼻歌を歌うと、モフにゃーとギャップもそれに続き「ランランラン♪ ニャンニャンニャン♪」、「ランランラン♪ ガォーガォーガォー♪」と鼻歌を歌う。


 モフにゃーとギャップがいるとより楽しく日本料理を創造することができそうだ。


「えへへ、モフにゃー、ギャップちゃん楽しいね」


 わたしはモフにゃーとギャップの顔を見てにぱーっと笑う。


「うん、アリナちゃん楽しいにゃん」

「楽しいぞ〜」


 モフにゃーとギャップもニコーっと笑う。


 うふふ、きっと、美味しい親子丼が出来上がることでしょう。


 モフにゃーとギャップと一緒にリズムに乗ってランランラン♪ ルンルンルン♪ と楽しい創造お料理タイムだよ。


 うわぁー。鼻腔をくすぐるふわぁーとした優しい香りがしてきた。


「わ〜い! 親子丼の完成だよ〜」


 わたしは言いながら嬉しくてバンザイをした。


「わ〜い! にゃん」

「わ〜い! ガォー」


 モフにゃーとギャップもバンザイをする。


 目の前にはふわぁーりと湯気の立ちのぼったそれはもう美味しそうな親子丼が五つある


「アリナちゃんってば凄いにゃん」

「びっくりしてこの俺の目玉が飛び出してしまいそうだぜ」


 ヨダレを垂らしたモフにゃーと本当に目玉が飛び出るのではないかという顔になっているギャップなのだ。


「えへへ、親子丼の完成で〜す!」


 わたしはちょっと照れながらえっへんと胸を張る。


「さあ、みんなで試食会をしよう!」

「は〜い! 食べるにゃ〜ん」

「お腹が空いたぜ」


 食いしん坊なわたし達は早速出来立てほやほやの親子丼を食べようとした。ぐふふ、美味しそうと箸を手にしたところで気がついた。


「あ、ちょっと待って〜お父さんとお母さんを忘れていたよ」


「うにゃん、わたし食べちゃったにゃん」


 モフにゃーに目を向けると美味しそうに親子丼を食べていた。


「あ、もうモフにゃーってば食べちゃったんだね」


「だって、目の前に美味しい食べ物があると我慢できないにゃいもん」


「それもそうだね〜」


 可愛いモフにゃーを見ていると我慢できないのは当然だなと納得したわたしは、大きな口を開けて親子丼を口に運ぶ。


 うん、とろーりとした卵と玉ねぎの甘みがたまらない。とーっても美味しいよ。


「おい、アリナよ。それはなんだ? 良い香りがするな」


 その声に振り向くとお父さんがこちらにやって来た。


「えへへ、親子丼だよ」

「親子丼? とーっても美味しそうだな」

「うん、美味しいよ」

「お父さんもアリナのその親子丼とやらを食べたいな」


 お父さんはわたしとテーブルに置いた親子丼を交互に眺めながら言った。その目はとても優しくて頬も緩んでいる。


ただ、良く見るとヨダレを垂らしているよ。それじゃあ、あの猫ちゃん(いやいや聖獣猫だった)と同じだよ。お父さんってば。


「お父さんとお母さんの親子丼もあるよ」


 わたしはテーブルにある親子丼を指差しにっこりと笑った。


「おぅ、アリナよ。そうか、それはお父さんは嬉しいぞ〜」


 お父さんは目を細めわたしを見る。


「お父さんヨダレが垂れているよ〜」


「ん? な、何だって!?」


 お父さんは垂らしたヨダレを慌てて手の甲でゴシゴシ拭いあははと豪快に笑った。


「この親子丼きっと、美味しいはずだから温かいうちに食べてね」

「早速食べようとしようか」



 すぐにお母さんもやって来てみんなで「いただきま〜す」と言って親子丼を食べた。


 さて、親子丼のお味はいかがかな?

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