丸太の上でお昼寝
それから三匹はしばらくの間丸太の切り株の上に寝転がり干し干しされた。気がつくとモフにゃーは、ぐーすーぴーにゃんと可愛らしい寝息を立て始めた。
「モフにゃーてば泳いで疲れたのかな?」
わたしはモフにゃーの可愛らしいおでこを撫で撫でしながら笑った。まだ、ちょっぴり湿っているな。その時。
グーグーガォ~ガォ~!! ガォ~ガォ~グーグー!! とギャップのいびきが聞こえてきた。そんなギャップに視線を向けると、気持ちよさそうに寝ていた。
「あはは、ギャップちゃんも可愛いね。ライオン魔獣鳥だなんて言っているけど無邪気な寝顔だよ」
わたしは頬を緩めギャップのおでこも撫でた。うん、まだ、半乾きだ。
その時。
グーグー!! グワーッ!! グワーッと地響きのようないびきが聞こえてきた。その音の先に目を向けると、日焼けがいびきをかきながら寝ていた。
「あはは、日焼けちゃんのいびきってばちょっと怖いよ。でも、なんか可愛い寝顔だね」
わたしは。ニマっと笑いながら日焼けのおでこも撫でてみる。うん、日焼けも半乾きだね。
三匹の半乾きな半人前のもふもふを眺めていると、幸せでそして、眠たくなってきた。わたしもお昼寝しようかな。
丸太の切り株を半人前のもふもふ三匹の目の前に二個置きわたしも寝ることにした。えへへ、大自然の中寝転がるのは気持ちいいな。
なんかもう身も心もぽかぽかしてきた。
お日様の温もりに包まれたわたしは心地よくてうとうとし始めた。爽やかな風に揺れた木々の葉っぱがさわさわと子守歌のように聴こえた。それと、半人前のもふもふの寝息といびきもね。
しばらくの間わたしは眠っていたと思う。目を開けると三匹はまだ寝ていた。そろそろ半人前のもふもふから元のもふもふに復活したかな。どれどれ。
わたしは丸太の切り株から身を起こし立ち上がろうとした。その時。
「お〜い、アリナは何処だ」とわたしを呼ぶお父さんの声が聞こえてきた。




