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えっちら様とおっちら様

作者: 加藤義博

Y県とF県をつなぐ国道3〷号線。

酷い道と書いて酷道と呼ばれるこの道が、長らく通行止めであるのにはこんな理由がある。

昔むかし、この国道の通る鳩胸山には二柱の山の神が住んでいた。

年若い姿をしており、締め込みの上に丈の短い衣装を羽織り、二柱で一緒になって()()()でもって、えっちらおっちらと何かを運んでいたので、誰が言うともなしにえっちら様とおっちら様と呼ばれるようになった。

昭和の時代になって国道3〷号線が通ってもえっちら様とおっちら様は姿を現した。

人に何か悪さをするわけではない。ただ木々の間からえっちらおっちらと何かを運ぶ姿が見えるだけだ。

ただ運転手にとっては目に毒だった。

えっちら様が木の間からチラッチラッと姿をのぞかせる。

「エッッ!?」とドライバーがよそ見をする。

おっちら様が木の間からチラッチラッと姿をのぞかせる。

「オッッ!?」とドライバーがよそ見をする。

曲がりくねった山道で、よそ見をしたドライバーが道を外れて転げ落ちる。

ケガをしたり、運悪く命を落としたものが大勢出たという。

それで「国道3〷号線は危ない、他の道を先に整備しよう」となってこれまでろくな整備がされずにいるというそうな。

令和の今もえっちら様とおっちら様が何かを運んでいるかもしれない。


都市伝説みたいな、怪異みたいな、

そんなものを作ってみたかっただけ

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