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ろーにん(仮)  作者: mami
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受験生が異世界転生ってキャンパスライフの危機ですか?

こんにちは、初投稿です!

理系の知識が有り余っているので何か作品にしようと思って書いてみました。

豆知識として受験生から大人までタメになるようなものを書きたいですね!

バトルは手にした能力の範囲内で頭を使って工夫するものが好きなのでそんな感じに書いてみます!

お取りいただきありがとうございます。暇があれば続きも書こうかなあっと。それでは!!

 ここは世にも奇妙な空間とつくづく思う...


 多くの人間が同じ問題に直面してるのに協力することも、助け合うことも決してないからだ。それにこの場所に臨むためにやはり多くの人が苦しんでいる。それも自ら望んでいる場合が多いだろう。かくゆう私もその一人になっていることもなかなか笑えてくるが、とにかくこの場所はどこかおかしい。静かなようでなかなか騒々しい。これが自分の鼓動の音なのか後ろの女の子のものなのかもわからない。普段は気にならない鉛筆の音でさえ気が散る。


 ああ、あんなにやったのに...そんな声が頭によぎる。苦しい。実力も十分にあるはず。夢であってほしいと願う。嫌な汗が唾たる。文字が見えなくなってくる。スーッと視界が暗くなる———



———ゆっくり目を開くと、青空が見える。どっちが夢だろうか。夢の後に夢を見てる?そんな珍しいことがあるのか。もしもさっきのが正夢ならどんなに嬉しいことか。肩が痛い。残念ながら下はベットではないらしい。横を見ると女の子が湖で水を絞っている。はあ、そこまで女の子に飢えていたとは、自分が嫌いになりそうだ。

「わあ、起きたの?あんなに揺すっても起きないのに案外簡単に起きるのね!」

ああ自分好みの可愛らしい声だ。せっかくだし、このレム睡眠を楽しもうと思う。

「ずっと看ててくれたのか?ありがとう。」

「ううん、今さっきたまたま通りかかったら辛そうな顔で倒れてたからおしぼりをって思っただけでそんなに長くはいないわ」

自分が考えついた設定通りにはならない。明晰夢ではないらしい。

「どうしてこんなところに?」

その茶色く長い髪の女の子はおしぼりを渡しながら尋ねる。そんなもの俺が聞きたい。

「ちょっと昼寝してたら悪夢を見てしまってね」

ちょっと無理があるか?

「変な格好だからこの辺の人じゃないと思ってたけどそうでもないのね」

うむ、俺の服装は学ランだ。対して女の子はいかにも森に住まう田舎くさい格好をしている。確かにここでは俺が変な格好だろう。豪に入らずんば豪に従え...ちょっと違うか。


「よお、お嬢ちゃんと貴族のボーイ!」

驚いた、いかにもな格好の男が現れたものだ。山賊なんてものは当然初めて見た。あんまりにイメージすぎて笑みが溢れそうになる。あまりに冷静な自分にも笑いが込み上げる。しかし、ここはぐっと耐えて神妙なおもつきで睨み返す。展開が早いのは嫌いじゃない。

「怖いねえ!いつもなら用があるのはそっちのお嬢ちゃんの方だが今回はお前だ。金めのものを出せ。それで今回は許してやる。」

「そんなものはない」正直に答える。やや怖くもなってきた。女の子は怯えているようだった。

「バカをいえ!そんな格好、おめえ、街の貴族でしか見たことねえっつーの!!その服につけているバッチをよこしな!!」

このボタンのことだろうか。欲しけりゃくれてやるが、卒業式の女の子以外にボタンはあげたくない。夢なら尚更格好をつけたくなってきた。

「お断りだ」

「じゃあバイバイだ」

山賊の男はそういい、私に両手をこちらに向けて、なんと氷の破片をとばした。その破片は俺の横腹をかすっていった。


 まずいまずいまずい!普通に痛い!ほんの少し血も出てる?痛い痛い!夢ならもういい覚めてくれ!今から謝れば許してくれるだろうか?まずいまずい、戦いにはならないから逃げるしかない。足は動く。なんとも俺は小物だがそんなこと言ってる場合じゃない。逃げ道を探すために辺りを見渡す。

「次行くぞ」

 ちくしょう、モーニングスターとかいったか?あんなものを持っときながら魔法使いやがってちくしょう!!まわりを見ても写るのはさっきよりも遥かに大きく見える山賊の男と足がすくんでいるのか座り込んでいる女の子、そして水面に映る情けない自分の顔。

———自分の顔を見て少し冷静になった。幸か不幸か、今逃げればたとえ逃げ切れても女の子が無事ではないだろう。気づかない方が幸せだったかもしれない。やることは決まった。たった今思いついた。戦わず、そして二人で助かる方法。

 俺は女の子を抱えて湖に飛び込んだ。一瞬水面に映った俺の顔は少し勇敢だったかもしれない。ああああ傷に染みる!でも我慢だ、これしかないんだ。男は体に金属チェーンを巻いていた。ここまで追ってきたらやつは沈んでお魚たちの餌になる。氷の刃も水中ならパワーもスピードも大幅に落ちるはず。完璧だ。泳ぎは習っていた。逃げ切れるはず。

「逃さねえよボーイ。」

考えが甘かった。やつは湖の表面を凍らせてその上を歩き始めた。そう、ここは魔法すらあるなんでもありな世界。

ダメだ終わった。女の子には悪いが一人で逃げりゃあよかった。もう勝ち筋はない。


 そう諦めると体から精気が抜けたように何かが抜けていった。夢から覚めてくれるだろうか。


ドンッ!!!!!!


 巨大な音と共に水柱が立ち、男が作った氷も道が砕け散った。もう目を閉じて諦めていたがチャンスは舞い降りた。何があったかわからないが溺れ沈む男からとにかく逃げなくてはならない。よし沿岸についた。勝ったのだ。しかし、神はどこまでも俺を安堵はさせてくれないらしい。女の子が気を失っている。水を大量に飲んでしまったか?応急処置なんてわからない。呼吸はある...っぽい。街か村か、とにかく人のいるところを目指そう。病院くらいはあるはずだ———



 次に目が覚めたのは建物の中だった。いい加減認めた方がいいだろう、ここは教会で夢ではないらしい。気を失うまえははっきり覚えている。俺は山賊との交戦の後、女の子を抱えながらモクモクと上がる煙を目指し、ついに里についた。そこは運良く女の子の住む村らしく、女の子を教会の老神父に引き渡し、俺はそこのベットを借りて休んでいた。神父さんにお礼を言わねば。そう思い個室を出る。ここにきた時と同じく神父さんは教団に立っていたた。

「神父さん、どうもありがとうございました。」

「なんのなんの、困っている人を助けるのも教会の役目じゃからのう。そうそう、ソメなら無事じゃよ。ちょっと驚いて気を失っていただけじゃ。今もまだ休んんでおる。しかし、お主がここまで運んでくれなきゃ危なかったかもしれぬ。ありがとう。」

尋ねる前に答えてくれた。おそらくソメは女の子の名前だ。女の子をそう呼んでいた。

「いえ、自分がいなきゃあんな目に遭うことはなかったんですから礼は受け取れません」

「ほっほっほ、素直に受け取りなさい。ところで、今朝のこと、詳しく教えてくれはせんか?」

あの出来事は朝で今は夕方らしい。俺は”今朝”のことをきめ細かく老神父に説明した。

「なるほど、山賊...。それは災難に...。」

「嘘みたいな話ですみません。信じてくれますか?」

「勿論じゃよ。ワシに嘘は通じんからのう」

どういう意味だろうか。年の功か。だが聞くのは野暮だろう。それ以上に聞きたいことがあるのだし。

「その、聞きづらいんですが水の爆発のこと、何か心当たりがありませんか?ここらで爆発の魔法を使う正義の人間がいるとか...」

「ほっほっほ、爆発なんて上位魔法使える人間なんてこのあたりにはおらんよ。ただ、心当たりがないわけではない。ちょっとこっちに来なさい。」

老神父は教団の奥の扉を開いて俺を招いた。

「お主、名前は?」

「あ、川瀬です。」そういえば名乗ってなかった。苗字だけ名乗ってしまったが差し支えないだろう。

「カワセ君か。それじゃあカワセ君。そこに立ちなさい。」

言われるがままに魔法陣のようなものがある床の真ん中に立つ

「ワシのスキルに鑑定ってのがあってな、お主の潜在性を見抜くことができる」

スキル...能力のことだろうか。魔法が当たり前にある世界なんて慣れっこない。

「鑑定には多少時間がかかる。その間お主の事について、ワシの見解を話そう」

「...」

「結論から言おう、お主はおそらく転生者じゃ。その妙な格好がいかにもじゃな。」

いや、驚かない。俺の中では大体そう結論ついてる。

「転生者について話そう。転生者とは異世界からこの世界に来た者のことを指す」

だいたいそうだろう。俺にとってはここが異世界だが。

「そして転生者は決まって各々に固有のスキルを持つ。ワシは今それを調べていることになる。そこに爆発のヒントがあると思ってな。」

「...」

「そうそう、こんなことも説明しないとじゃな。この世界の人間は各々一つの属性の才能を持っている。カワセ君があった山賊の男は氷じゃな。稀に多属性を持つマルチと呼ばれる者もおるがのう。そしてそのマルチより珍しいのがお主ら転生者じゃ。さっきも話したように転生者はこの世界にはない固有のスキルを持つ。その希少性、戦闘能力など様々な観点より商用に奴隷として使われたり、殺されたりすると聞く。あんまりむやみやたらに転生者と名乗らないのが吉じゃろう」

「そんな」悪運は尽きないらしいが、とにかくこの神父さんが俺を売り飛ばす気はないことは幸福だろう。

「あんまり珍しいんで、転生者ってなんて存在すら知らない者も多いがのう。...さて、鑑定結果が出たようじゃ。読み上げるぞ。」

「はい」ゴクリ...

「言語変換Lv.MAX、物質生成Lv.1」

「...!」考えないようにしてたが言葉はスキルのおかげで通じているらしい。俺の英語の勉強時間を返してほしい。

「以上じゃな。はて、これじゃあ爆発の説明がつかんのう」

「あの、物質生成ってどんな能力なんですか?」

「それがLv.1じゃと金属の単体を生成すると出ておる。これでは爆発を起こせんのう。」

「そう...ですね」

俺はそういったものの、本当は爆発は起こせることを知っている。具体的にはナトリウムやストロンチウムと言った還元性の高い金属の単体の塊を水中に入れると急速に酸化されて爆発を起こす。これは割と洒落にならない火力が出たりする———







最後に解説します。

水とナトリウムは反応すると水酸化ナトリウムと水素を生じます(2H2O +2Na→2NaOH +H2)

この反応ではかなり多くの熱を発するので水素が爆発します。これはみなさんが小学校で習った水素にマッチを近づけて小爆発を起こすやつですね。規模が大きくなると当然大爆発を起こします。アルカリ金属では同様の反応が見られ、ストロンチウムはより強い爆発を起こすことができます。詳しくは海外の論文があるのでそちらをご覧ください。本編では、物質生成にはMPを要し(精気が抜ける)、レアな物質ほど多くのMPを消費するという設定を考えているため、Naを想定しています。

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