山は幽界の入口
古来より
山は霊が帰っていくところであり、
幽界の入口であったのだ、。
人は死人を山に返し(捨てに?)に来ましたし、
山には山姥や鬼、狐狸の類、恐ろしい魔物やらが住んでいたのでした。
それに対して
里は人間界。俗界であり、
現世であったわけですね。
山はただちに彼岸世界であったという位置づけです。
さて
ですから、、
近代以前には
山とは恐れ多いもの、
呪われたところ、
入ってはならない禁断の地でもあったのです。
ですからごく一部の人しか
山には入らなかったのです。
樵、猟師、修験道の行者、鉄穴師(鉱山技師)などの特殊な人が
切り火を焚いて
斎戒沐浴してから
お守り(銀の銃弾、熊の手を干した魔物除け。護摩札)をしっかり身に着けてから
入ることができたところだったのです。
ですから
日本の民話には
これらのキコリや猟師の
遭遇した、山での恐怖話が
数多くあるのですね。
それほど山とは怖いところ、
「入っちゃあなんねえだよ」
というところだったのです、、、、。
ですから村人が薪とりや柴刈に行くのは
あくまでも里山までです。
村が見えて、畑が近くにある里山まで、、
そこまでなら
山の恐ろしい魔物もまだいませんからね。
さて、、
そんな時代から
何百年後?
今現代、
山に魔ものがいるって?
山は異界の入口?
そんなこと言ったら大笑いされるでしょうね?
折からの登山ブームです。
中高年登山や
「山ガール」なども
トレンドですが
それらの今どきの登山者たちは
山への恐れというか
畏敬というか
そんなものはおそらくは
皆無でしょうね?
安易に
下駄ばき登山で
不用意に山に入る。
山の怖さなんかまったく知りもしませんね。
でも、、、
現代でもやはり?
山は相変わらず
その異形の魔界を露呈しているんですよ。
たとえば、、、
こんな実話もありますよ、
昭和50年のころでしょうか。
奥秩父水晶山の尾根を少し下ったところに
枯葉に埋もれた2体の女性登山者の白骨遺体が発見されたのです。
それは丁寧に枯葉がかぶせてあって
2体がきれいに並べてあって
明らかに他殺体でしたが
白骨化していて死因も不明だし
結局奥深い山中のことですから
迷宮入りでしたね。
いったい誰がこんな原生林の水晶山で
この二人の女性登山者を殺害して
枯葉にくるんで隠したのか?
それとも
山の魔物?の仕業?なのか?
今も謎ですね。
そのころ
この近くの
山小屋で
よりによって
山小屋の主人による
若い女性登山者の
暴行殺人事件も起こっていましたね。
こちらはすぐ逮捕されて
この水晶山事件の関与も追及されましたが
接点は見つけられなかったようです。
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奥秩父の水晶谷には
武田の金鉱・金山にまつわるおぞましい伝説も伝わっていますしね。
もしかしたら?
惨殺された金鉱掘りや飯炊き女たちのたたりかもしれませんよね?
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山は今でも
幽界の入口ですよ。
そこには今でも恐ろしい魔物が
じっとあなたを待ち受けているんですよ。
くれぐれも
不用意に
安易に
登山など行ってはいけませんよ。