第33話シューム
シューム。
ユニバール魔法王国において有名な都市の一つだ。何が有名なのだというとこの国一物が行きかう町として有名だ。商人がこの国中から集まってくる。中には別の国からも来る商人もいる。別の国から来る商人は珍しい代物を持ってきてそれはそれは人気であるとのことだ。その代物が欲しくて俺も昔から一度ぐらいはこの町に来てみたかった。しかし、これまで機会がなくて来ることができなかった。だからはじめてくることができてよかった。
それは、ピーチェも同じだったようで俺が見ていることに気が付くと手に持っていた本を慌てて背中に隠した。ピーチェが持っていた本は詳しいことは俺には分からないが女子向けに発売されているガイドブックだ。昨日の野宿の時、ピーチェが何やら確認していたことを思い出す。
「これでギンさんと………」
確かその時、何か危険な発言をしていたような? 一応俺は気のせいだったと思っている。思いたい。
そして俺達の中でただ1人レイだけはシュームのことも知らなかったこともあり、自分がいた町以外にはじめてきたということもありきょろきょろしている。周りにあるすべてのものがみんな初めて見るものなんだろう。
「わああ」
レイは初めて見る景色に驚いている。俺はその姿を見て微笑ましいと思う反面今までは檻の中の鳥という言葉を不意に思い出してしまった。檻というんのは人を閉じ込める物で俺は大嫌いだ。監獄とかも同じ理由で廃止を求めたこともある。さて、檻についての話は俺の頭の中でどうでもいいように出てきた話なのでもう忘れよう。うん、忘れた。人間切り替えが大事だ。
さて、俺達は長い間町の景観を眺めながら歩いていたがそろそろ町の中心に位置する高い塔の前にたどり着くころだ。
忙しかったため分量がものすごく少なくなっています。近いうちに編集はするつもりです。




