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第九話【何をしよう?】

デパートの中は賑やか。大勢の人が色々な物を買いに来る。

特に夕方頃になると半額セールなどがやっている為、更に多い。

中には学校が終わってそのまま入場する生徒もいる。





様々な服を着た人が集まる場所がこの【太陽デパート】だ。


洋服・料理屋・ゲーム屋と多くの店が並んでいる。

兵庫県内で最も有名とも言える場所だ。





テレビでもよく放送され、とても高い立派な建物。

実際の目で見てみるとそれよりも高く見える。

観光客からしたらこれ程の物は地元に建っている所は少ないだろう。






「久々に来ましたけど、やっぱり小さく見えますわね・・・」





彼女からしたら小さな建物のように見えるらしいが。





父親である神竜寺義啓の会社は太陽デパートの数倍高い。

県内で有名と世界的有名な大企業。




見る目が全く違い、それを何度も見たことがある。

小さな存在としか目に映っていないだろう。






「(何をしましょうか・・・迷いますわね・・・)」





とりあえず分けて3つだ。




・服を買うか。

・料理を食べるか。

・ゲームをするか。





ではやらない考えも3つだ。




・無駄な服を買う必要はない。

・料理だって自宅で作ってくれる料理の方が美味しい。

・ゲームはやり方が分からない。





する必要がないと思えばいくらでも出てきてしまう。

しかしこのまま夕方まで此処で座っているだけは嫌だ。

勉強するのもいいが、公共の場でするのは少し迷惑だろう。






「・・・ゲームでもしてみますか・・・・・」




消去法でゲームをすることになったらしい。









(perfect!! total 4000000point!!!総合ランキング1位です!!)




初挑戦で、総合ランキング1位を獲得。



その研ぎ澄まされた集中力で一度のミスもなく敵を全滅させ、味方も救った。

ステージ毎に登場するボスに反撃の隙も見せずに撃破。

命中率100%。このシューティングゲームの達人でも90%は難しいと言うのに。

簡単に記録を塗り替えてしまった。使ったのは百円だけ。






「簡単でしたわね・・・もう少し難しいと思っていましたけど」




(パチパチパチッ)





周りからは拍手喝采。思わずその場にいた人達は感動してしまった。

店員もまるで自分が達成したかのように喜んでいた。



彼女は何に拍手が送られているのか気付くのに少し時間が掛かったらしい。





当然、他の人からしたらクリアすることも困難だという難易度のゲームだ。

簡単だと感じている麗華が気付かないのも無理はない。







麗華は今、洋服店がある二階へといた。

普通自分からこうした所へほとんど来ることはないため懐かしく感じる。

最後に来たのは二年前ぐらいだろうか?



綺麗な服だと思う時はある、が。欲しいとは思わない。

と言うよりも自分のサイズに合う物がないからだ。

この小さな身体で大人用を着用したらまともに歩けないだろう。

特に物事を気にする彼女ではないがこの事だけは少し気にする。






(現在、洋服屋・食品売り場 タイムセールスで全品50%OFFですよー!!!)





突然のアナウンスが流れ出す。七時になったからだろう。

新しく来客した人のために一時間前に流れたアナウンスを繰り返す。

多くの主婦がやってくる。

安売りと書かれた洋服の山はカゴに詰められていく。




安売り場は常に戦争と言われるほど争いが絶えない。

高い物を安く買いたいのは当然だ。

節約する者が生活を制すると言う、だからこそ十円でも百円でも安く買う。





母の珠枝もなるべく安い時に買い物を済ませる。

大金持ちであるが元々は一般市民なのだから、その感覚を忘れてはいけない。

思い切りの贅沢は好きではない。お金持ちだからこそ大切にしないといけないのだ。






「(そういえばお母様、お肉が足りないと言っていましたわね・・・

食品売り場もタイムセールスと流れていましたし・・・行ってみましょう)」





洋服屋は後にして食品売り場へと向かうことにした。



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