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可変の天使  作者: 影薄


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71 国の街道3

 首都のギルド本部の転移の部屋から三人は出て来てシエラはギルドの業務に戻ろうとする。

シエラ「では私はこのまま業務に戻りますので失礼します。」

 そう言ってギルドの廊下をスタスタと歩いていきその後ろ姿を見た後そういえばとモナが疑問に思ったことを口に出す。

モナ「ねぇ勇者パーティの人達は首都の何処に居るんだっけ?」

ノルン「確か首都のお城で住んでいる筈だよ。王族の人達が召喚したんだから衣食住を提供しているだろうね。」

 王族の住む城と聞いて依頼の同行する為に来ましたと言っても門前払いされないかなとモナは思うがうぅんと唸っているモナを見てそんな事考えてるのかなとノルンは微笑み大丈夫じゃないかと伝える。

ノルン「アリシアさんから話は通していそうだしもしお城で門前払いされてもギルドの依頼だから普通にギルドで待っていれば良いんじゃない。」

 それもそうかとモナは納得して後ろに視線を感じ振り返るが廊下の角で恐らく長い赤い髪の先が見えただけで気のせいかと前を向く。

モナが振り返るのを不思議そうにノルンが見てその視線の先に誰が居たか察し顔を顰めるがモナが直ぐに前を向いたので気にせず廊下を歩く。

 廊下の角でぶつぶつと呟く赤いツインテールは呼吸を整えていた。

イチカ「この前はごめんなさい。虫の居所が悪かったの何か謝罪させて。」

 同じ言葉を何度も呟いては呼吸を整えよしっと廊下の角からイチカは出てくるが当然ノルンもモナも廊下を歩いて行ったので居らず、ピシリと固まった後あぁ〜と言ってイチカは壁に持たれかかる。

 何やら急にハッとして何処か行ったリーダーを探していると壁に持たれかかって何やら嘆いているイチカを発見したコハルは苦笑する。

コハル(なるほどモナちゃんが転移で来たのを察したから声を掛けようとしたんだね。)

 どうやら声を掛けれなくて嘆いているイチカを見てどう慰めようかとコハルは悩む。



モナ「お城に行ったけどやっぱり門前払いされたね。」

ノルン「アリシアさんが言っていたけどって言っていたから本人と分からないなら入れられないって事だからね。」

 お城がどういう物かモナに見ていかないかとノルンが提案し歩いて城の門まで来たが話は通してあったが城の兵士の人達はアリシアの言っていた人物と同一人物か分からず勇者パーティの人達も物資の運搬を任せられたのでその馬車のある場所に向かい居なかった為二人は大人しくギルドに戻る事にした。

ノルン「本人と分からないって事はアリシアさん達と一緒ならお城に入れるね。」

モナ「お城の大きさに驚いたけど私は入らなくても良いかな。」

ノルン「そう?王族の住んでいるお城だから豪華な装飾品とか宝石の指輪とかネックレスとか飾って居るのを見るのも興味ない?」

モナ「私に縁がないしお洒落だって村の皆がくれたこの花の髪飾りだけで十分だよ。」

 モナの考えを聞いてふむ、とノルンは考え込んではチラリとモナを見る。

 女の子がお洒落に興味が無いとはそれは乙女にとって些か問題では無いかとノルンは思う。

 そういえばヤトの村の村長がモナは女の子が興味を持たないような魔獣の図鑑を読みふけっているのを見てもう少し女の子らしい物に興味を持たないかと悩んでいたな。

 別に常日頃からお洒落しろとは言わないがモナに好きな人が出来てその人の前では綺麗にいれるよう服の種類とか小物とは持っておいた方が良いよねと考える。

 しかしもしモナに好きな人が出来たらと考えるとボクより強くないとモナは任せられないと思ってしまいぶんぶんと頭を振ってその考えを振り払う。

 モナは人を見る目は確かだからモナが選んだ人に口を挟んではいけないだろうとなんとかノルンは自分を納得させる。

 ノルンが頭を振って考え込んでいるのでモナは邪魔しないようノルンの手を握る。

 そうこうしているとギルド本部まで戻って来たが入り口の大通りに馬車が止まっており勇者である大樹が二人に気付き手を振って呼ぶ。

大樹「ノルンさん、モナ俺達もいま来た所だ。」

 大樹の言葉を聞いてノルンはハッとして馬車の方を見る。

 大樹以外のメンバーもその馬車の近くにおりどうやら城の兵士が言っていた護衛する物資を運ぶ馬車のようだ。

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