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可変の天使  作者: 影薄


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63 番外 薔薇の乙女2

 ノルンとモナが次の目標に対し話し合った次の日首都にあるローズガーデンの庭園で四人が話し合っていた。

コハル「イチカちゃんが暗い顔して部屋に引きこもって数日経ったけど原因はやっぱりあの子だよね?」

ユイ「何時もの癇癪を起こしたけど弱者だとかの暴言をあのモナって子に言った事を引きずってるみたいだね。」

ミサキ「イチカがあの子を知っていたはずと言って私達が問い詰めたけど顔を青くして何も話さなかったし相当ショックだったのは分かるけど。」

アユミ「てかさイチカがモナって子を知っていたならどうして名前を知らなかったんだろう?」

ミサキ「それは分からないがヤトの村と聞いた後に顔を青くしていたからヤトの村を知っていたって事になる。」

コハル「でも何時イチカちゃんがそのヤトの村に行ったか分からないよ。このローズガーデンはイチカちゃんが私達が身体変化(メタモルフォーゼ)で姿を変えた事を見抜いて誘って出来たパーティだし。」

ユイ「ねぇそれならイチカがこの世界に転移した場所がそのヤトの村って事じゃない?」

ミサキ「そうとしか考えられないかな。ローズガーデンが出来てからは行って無いのは確かだから。」

アユミ「でも暴言を言ってしまって相当ショック受ける位にはイチカにとってモナって子は大きい存在なのに何で会いに行かなかったのかな?」

コハル「もしかして会いに行きたくても身体変化(メタモルフォーゼ)で顔を変えたからモナちゃんからしたら別人に見られるから?」

アユミ「そうかなぁ、何時もの強気なイチカだと自慢げに会いに行くと思うけど。」

ユイ「アユミ、イチカが強気なのは見た目を理想の自分に変えたからでしょ。私達がイチカと同じように自分に自信を持ってる事と一緒だよ。」

ミサキ「それを踏まえて考えたらイチカが私達にしてくれるあの寄り添ってくれる事をモナという子がイチカにしたと考えられる。」

 そのミサキの言葉に他三名は固まる。

 確かにローズガーデンはイチカが誘って出来たものではあるが他四名がイチカの事をリーダーとして認めているのはイチカが普段の強気な態度からは想像出来ない程に優しく寄り添って話を聞いてくれるからだ。

 何時も起こしている癇癪も他のメンバー達が諌めてくれるという甘えが多く含まれている。

 そして他のメンバー達もそれが分かっているから仕方ないなと受け入れている。

 前にイチカにどうして寄り添って話を聞いてくれるのか聞いたことがありそれに対しイチカは私がされて一番嬉しかった事をしてるだけよと答えていた。

 もしそうならあの落ち込みようは納得だ。

 イチカが一番嬉しかったと言っていたあの優しい寄り添いをしてくれた相手に暴言を言ってしまったのだから。

 四名は庭園からイチカの自室がある方角を心配そうに見るが何か出来る訳が無いので俯いた。



 ローズガーデンの自室にて布団を被り引きこもっているイチカは数日前にモナに言った事を謝罪はしたが引きずっていた。

イチカ(ヤトちゃんの名前モナって言うんだ。)

 僅か一週間位しかヤトの村に居なかったがそれでもイチカがモナに重い感情を向けるには十分な時間だった。

 ヤトの村の娘ですと言って自己紹介をした幼いあの子を思い出し村の外の人には余り名前を教えてはいけないという村長の言葉を律儀に守っていたモナの事をヤトちゃんと呼んでいた。

 優しく寄り添ってくれたあの子に自分の理想の姿に身体を変えた後嬉々として会いに行ったその瞬間を思い出しイチカは身体を震わせる。

 依頼で来ていた冒険者に対するモナの顔が寄り添ってくれた優しい笑顔では無くまるで張り付いたような笑顔をしていた。

イチカ(ヤトちゃんってその時確か七才って言っていたけどあの張り付いた笑顔は怖かった。)

 イチカはその笑顔をみて怖くなり身体を震わせもしあの笑顔が私に向けられたらと思うと足が竦みモナに声をかけることが出来ずヤトの村から出ていた。

 要するにイチカはモナから逃げたのだった。

 会おうと思えば何時でも会いに行けたのに行こうとすると足が竦んだ。

 あの張り付いた笑顔を向けられるのが怖くて顔が身体が変わっているから初めましてと言われるのが悲しくてどうしても行く勇気が出なかった。

イチカ(ヤトちゃんノルンに相当懐いていたな)

 ノルンへの嫉妬と妬みでフィルターがかかっておりモナの顔を詳しく認識していなかった。

 だけど頭が冷え冷静に見ると小柄ではあるが五年で成長したヤトちゃんがそこにいた。

 会いに行く勇気が出なかったがまた会いたいと望んでいたヤトちゃんに対し暴言を言ってしまったその事実に堪えていた。

イチカ(でも何時までもくよくよしてられない。私はローズガーデンのリーダーだから。ヤトちゃんううん、モナちゃんに一華だって伝えるんだ。)

 一華だって伝えて白い花の髪飾りが似合っているって言うんだ。

 モナちゃんの暗めの茶髪に映えているって。

 そう思い立ち布団から出たイチカは髪をツインテールに整え両頬をパンっと叩き部屋を出る。

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