56 勇者と同行の依頼6
勇者パーティが戦闘している途中で左右でまるで取り囲むように睨む九頭のバッファローの方へ走るノルンに近い一頭のバッファローが突進し角で突き刺そうとする。
それをノルンは右側に走り避けすれ違い様にバッファローの首に剣を振り上げる。
その一撃でバッファローの首が飛び残りの八頭はノルンの方が危険と判断して全方位で取り囲むように走り回る。
四方八方から迫るバッファローに対し上に跳躍しフワリと宙を舞う。
突進を躱され続け苛立たしげに唸り声を上げ八頭のバッファロー達は周りが見えなくなって来ていた。
跳躍し地上に降りる所を狙うが足が付いた瞬間姿勢を低くして前に駆ける。
周りが見えなくなっていたバッファロー同士が二頭正面衝突した後残りの六頭がその二頭に突進をかまし転倒させる。
ノルンを追って六頭は走るが跳躍し頭上を通り過ぎられ転倒した二頭の首を斬り落とす。
ブモォォォと苛立ちの籠もった声を上げ六頭はそのまま突進するが先程までの取り囲んで仕留めようとしていた時と比べ今は六頭がそれぞれただ突進しているだけだありバッファロー達の間に数十cmの隙間がありノルンはその隙間を縫うように走り抜けすれ違う時に六頭のバッファローの首を斬り飛ばす。
それを見ていた勇者パーティは感心したようにその実力を認める。
大樹「ホントに一人で討伐出来んのかよ。」
アリシア「ただ首を斬り落とす事はダイキでも出来ますが戦い方が違うだけでこうも違うとは。」
エルーシャ「あぁSランクであればバッファローを一撃で仕留められるがノルンは相手の隙を突くのに慣れてるんだろう。」
ヒスト「なるほどなぁ確かにアレなら相応の自信があるわ。」
ドンド「あんなぴょんぴょん飛べる身体能力あるのは羨ましいな。」
アンナ「本当に凄いですね、あっという間に討伐しました。」
勇者パーティはヒストが神経毒で動けなくしたバッファローにトドメを刺してからノルンと合流する。
大樹「いやぁ~あんた本当に強いんだな。」
ノルン「えぇ剣術には自信がありますので。」
エルーシャ「そうかいなら私と勝負してほしい所だ。」
アリシア「エルーシャそれは今じゃ無くて良いでしょう。」
この時大樹の頭の中では依頼達成していると勘違いしていた。
大樹以外は警戒していたがある事を見逃していた。
大樹「依頼も済んだし町に戻ろうか。」
アリシア「いえダイキ討伐する数は一五頭ですよ。あと一頭残っています。」
あれそうだっけと数を数えそういえば一四頭だったと周囲を見ようとして大樹以外が見逃している事を見つけ顔を青くして尋ねる。
大樹「なっ、なぁモナは何処だ?」
えっと大樹の言葉にアリシアの周りを見るがモナの姿は無く勇者パーティが周りを見渡し少し離れた所にいるのを見てホッとする。
大樹「おい!モナ何してる危ないぞ!」
ノルンはモナが見つめる先の一頭のバッファローがモナを睨んでいる事に気付き剣を鞘にしまい一声かける。
ノルン「モナ!いいね!」
ノルンの言葉に此方を振り向く事無くコクリと頷く。
ヒスト「ちょっと待ちぃや、バッファローがあの子睨んでいるのに何で剣仕舞っとるんや!」
なっ、とヒストの言葉に驚きモナの見つめる先にバッファローが居る事に気付き顔を青くする。
ノルン「何でと聞かれましてもモナにしてもらおうと思いまして。」
大樹「な、何いってんだよ?」
ノルンの言葉の意味が分からず大樹が聞き返すが真剣な顔をして見ておりそこから先の言葉は無い。
ノルンがモナにしてもらうある事それはモナ一人でのバッファローの討伐でありそれを知らない勇者パーティはモナに駆け寄る。
しかしそれより早くモナに向けてバッファローは突進する。




