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可変の天使  作者: 影薄


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49 モナのクッキング サンドイッチ

 ルルリラの港町での依頼を終えアクラの町に戻って来たノルンとモナの二人は数日経って宿屋の調理場を借りていた。

 モナがノルンに簡単な料理を教えて欲しいと頼み最初は火を使わないサンドイッチが良いだろうとパンと食材と調味料を用意し取り掛かろうとしていた。

 モナはヤトの村で料理の手伝いをしていたがじゃがいもや細い人参の皮を剥いて煮込むだけの簡単な料理しか知らないのである程度は出来るようになりたいと意気込んでいる。

ノルン「最初だから切ってはさむだけのサンドイッチにしたけど包丁使うのは村の手伝いで使った事あるし丁度いいかな?」

モナ「うん、大丈夫。それにいっぱい作るから包丁の練習になるよ。」

 まず二人は四個買った一斤のパンを切っていきパンの耳の部分を取り除く。

 次に野菜のレタスをちぎりパンの大きさに合わせ包丁で切って整える。

 キュウリはまな板の上で塩を振った後板ずりをした後水で洗い両端を切り落とし切ったヘタを断面に三十秒ほど擦り付けアク抜きをし斜め薄切りに切っていく。

 トマトは先端を切りヘタを包丁の先端を刺しトマトを回しくり抜いたら半分に切り半月切りにしていく。

 ハムは薄く切った後一口大に切る。

 ノルンに切り方を実際に切って貰いモナは真似して包丁で切っていく。

 もちろん最初から上手く行くわけなくパンが分厚かったりキュウリの斜め薄切りが太かったりトマトの半月切りでトマトの汁が飛んだりして慌てるが二人は笑い料理を続ける。

 マスタードと酢と少々の砂糖と塩と黒胡椒を泡立て器で混ぜ合わせオリーブオイルを混ぜながら少しずつ加え乳化するまでかき混ぜドレッシングを作る。

 パンにバターを塗りレタス、キュウリ、ハム、トマト、の順に乗せドレッシングをかけパンではさみサンドイッチが出来上がる

モナ「切るだけでも上手くいかなかったよ。」

ノルン「でも、楽しかったでしょう。」

 楽しかったと笑顔で返すモナの頭を撫でそういえばとノルンは聞く。

ノルン「作ったので出来が良いのをギルドに持っていくんだね?」

モナ「うん、シアンさんとか他の職員さん達から何時もお菓子貰っているからお返ししないと。それにシエラさんも今日お姉ちゃんに依頼を持ってくるらしいからシエラさんにもお返しのサンドイッチを渡すよ。」

 モナに会う度お菓子を渡すギルド支店の職員達とシエラに気持ちは分かるけどさとノルンは思いながら、お菓子だけじゃ栄養が偏るから軽食とか簡単につまめる物をと言っているが聞きやしない人達を思い出し苦い顔をする。

 しかし、モナは貰っているならお返ししないとと出来たサンドイッチの中で形が良いものを選びカゴに入れていく。

 サンドイッチを入れ終わりカゴに蓋をして脇に置き一番出来の良いサンドイッチをはい、とノルンに両手で持って差し出す。

ノルン「えっ?いいのモナ?」

 一番出来の良いサンドイッチをノルンに差し出して来るので自分が食べて良いのかと確認するがモナはキョトンとしている。

モナ「うんいいよ。だってお姉ちゃんに食べて貰いたいよ。」

 キョトンとした顔でそう返すモナにこの子は、と内心悶えたが顔には一切出さずサンドイッチを受け取る。

ノルン「有難うモナ。じゃぁお昼にしようか。」

 はーいとモナは返事して二人でサンドイッチを頬張る。

 モナの初めて作った料理を二人で噛み締め笑い合いながら時間は進む。

 食べ終わりモナは小さな身体でカゴを持ち二人でギルド支店に行く。

 何時ものお菓子のお礼ですと笑いながら受付にカゴを置きソレが何かシアンが蓋を開け確認すると手作りと分かるサンドイッチが入っており私が作りましたとモナが言うとシアンと他の職員はモナを撫で回すのでノルンからストップが掛かる。

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