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可変の天使  作者: 影薄


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48/72

48 ルルリラの港町2

 ノルンが討伐を終え夜になると屋台を出している者達がシーサーペントの肉を焼き様々に味付けをして売っていた。

 組合で回収した後牙や鱗等の素材を剥ぎ取り可食部はぶつ切りにされ屋台に卸されていた。

 ノルンとモナの二人は昼間サザエのつぼ焼きを食べた屋台でシーサーペントの肉と屋台の料理を堪能していた。

ノルン「うぅんシーサーペントの肉の食感は鶏肉に近く味はまるで脂の乗った魚と若い鶏肉の中間のような旨味、焼けた醤油の香ばしさも堪らない。」

 自分が討伐した魔獣を食べてご満悦なノルンを見て微笑みながらモナも屋台の料理を口に入れ味わう。

 皿に入れたシーサーペントの焼いた肉、味付けはシンプルに塩と醤油と特製のタレ。

 ノルンの言う通り焼けた醤油に香ばしさはなんとも食欲を刺激する。

 しかしシンプルな塩もまた捨てがたい。

 塩の塩味が脂の旨味を引き締めているおかげで脂っこくなく食べやすい。

 そして屋台特製のタレもまた絶品だ。

 特製の甘辛くそしてコクの深いタレはシーサーペントの肉の味を高めている。

 他に何を頼もうかなと周りを見ると樽に入れられたある食材を見てあっと声を出す。

モナ「あっ、スキュラフィッシュだ。」

店主「タコのことかい?お嬢ちゃん珍しい呼び方するんだね。食べたいならタコを焼こうか?」

 店主の言葉にお願いしますと頼み村にあった図鑑と名前が違うんだなと思っているとノルンが説明した。

ノルン「村の図鑑と名前が違うのは転移者や転生者がそう呼んでいるからそれが浸透したんだよ。この世界の元々の呼び方は廃れたんだ。」

モナ「そうなんだ。何か転移者と転生者って図鑑に書いてあった外来種みたいだね。」

ノルン「まぁそもそも住んでいた世界が違うからね。」

 モナの言葉にあはは、と苦笑していると店主が串に差したタコの足を豪快に焼いて味付けをモナに聞く。

店主「お嬢ちゃん味付けはどうする?塩に醤油にタレに魚醤、醤油に七味振っても美味いよ。」

モナ「じゃぁ、その醤油に七味でお願いします。」

 はいよ、と店主が返しノルンも他に食べようと他の屋台にも目を向け注文する。

ノルン「すみません、この貝の浜焼き盛り合わせをお願いします。」

店主「はいお持ちどう、焼きダコだよ。」

 店主から受け取り串を持ち焼けたタコにかぶりつく。

 歯を押し返す程の弾力があり前歯でブツんと噛みちぎり咀嚼する。

 弾力のある食感と吸盤の所はコリコリとしておりタコの旨味と醤油の香りに七味のピリッとした辛さと合わさり絶品だった。

 ノルンも注文した貝の盛り合わせを受け取り戻って来る。

ノルン「モナ美味しそうな貝がいっぱいだよ。」

 焼けたハマグリにサザエにアサリにつぶ貝と皿に入れてある。

 ノルンから差し出されたそれを見て二人で食べる。

 柔らかく旨味の強いハマグリに肝を切り取って苦味の無い所だけを殻に入れてあるサザエ、濃厚だけど上品な海の香り広がるアサリにコリコリとした食感と噛む度に広がるつぶ貝の風味。

ノルン「いや〜美味しいね。他も見て回ろうか。」

 まだ食べるんだと思いながモナはノルンと屋台を回っていた。

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