42 ギルドでの一悶着3
ギルド本部の転移装置のある部屋で先程の事を思い出し顔には出さないがイライラしているノルンとそういえばさっきの人達誰だったんだろう?と疑問に思うモナが居た。
モナ「お姉ちゃん、さっきの人達って誰なの?」
ノルン「そういえばモナは知らないか。ローズガーデンって人達で転移者のSランクパーティだよ。」
そうなんだと納得するモナはもう一つの疑問を問いかける。
モナ「あの人達なんかお姉ちゃんを目の敵にしていたような。」
ノルン「なんか会う度に絡んで来るんだよね。理由は知らないけどまぁ相手にしなければいい事だよ。」
それが原因で余計に相手を怒らせてるんじゃと思うがノルンに絡んで来ている理由等分からないのであはは、とモナは苦笑する。
ノルン「またモナと会うかもだからあの人達の名前を教えとくね。ピンクがコハル、白いのがユイ、薄桃色のがミサキで、金髪がアユミ、そして赤いのがイチカだよ。」
モナ「ん?一華?」
ノルン「どうしたの?イチカの名前を聞いた事でもあったっけ?」
モナ「うぅん、気の所為だと思う。」
そう、とノルンはモナが何を気になったんだろうと思うが気の所為だと言うので言及はせずモナを撫でる。
モナも少し考え込むがやはり気の所為だと片付ける。
モナ(五年前にたしか一華って人が一週間村にいたけど顔が違うし人違いだね。)
村に居た一華の顔を思い出すが別物だった為人違いと思いながらモナはその時の事を思い出す。
モナ(お爺ちゃんから村の外の人間にはあまり名前を教えてはいけないって言われてたからヤトの村の娘って言ったけどあの人どうしてるのかな?)
村に居たとはいえ村人達は村以外の人間には極力関わらないようにしていた為モナの名前をその人の前で呼ぶ事は無かった。
あぁ、そういえばとその人が不思議な事を言っていたのを思い出す。
モナ(顔が変わっても友達で居ようねなんてよく分からない事言ってたな。)
暗く下を向いて黙っていたその人の隣に座り貴方の事教えて欲しいと伝え笑うと驚いた顔を向け目線を泳がすがたどたどしくもモナに話す彼女。
自分はブスだから醜いからと卑下しながらもそれを否定してほしそうにしていた彼女の期待通りにモナは否定した。
モナ(村に依頼で来た名前も知らない冒険者の内お金に付いて話し合っていた冒険者の顔のほうが醜かったしね。)
村の文句ばかり垂れ金を貯め女を買うんだと欲にまみれた冒険者の顔のなんと悍ましいことよ。
貴方はその顔より醜いと思いますかとモナは問いかけその人は流石にそこまでは醜く無いと否定してモナはほら醜く無いじゃないですかと笑う。
その人は目を丸くしてモナを見つめ静かに泣き始めその横でそっとモナは寄り添う。
五年前の事を思い出したった一週間しかいなかったがそれでも大好きな村の大切な思い出に心が暖かくなる。
あの人は今はどうしているのだろうか?
あの人を受け入れてくれる人達と出会えただろうか?
モナにとって彼女の顔は醜いとは思わない、だけど他の人達がそうだとは限らない。
ならせめてあの人が幸せになっているだろうと思うことにした。
モナに出来ること等そう思うぐらいしか無いのだから。
そんな思いにふけって居ると転移の準備が終わり装置を起動しようとしていた。
ノルン「準備が終わったようだねモナ行こうか。」
モナ「ルルリラの港町どんな所か楽しみだな。」
笑顔で話す二人を光が包みシュンっと音が鳴りルルリラのギルド支店へと転移した。




