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可変の天使  作者: 影薄


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31 ギルドの上層部7

ギルドの幹部達が使う会議室にてローブを深く被る幹部達3人がノルン達を来るのを待っていた。

幹部1「ゲンサムは無駄な会話をしておるようだな、シエラを迎いに行かせてよかったわ。」

幹部2「ふん、アイツはむさ苦しい上に騒がしい居ないだけで静かだ。」

幹部5「そ、その言い方は辞めたほうが良いとお、思います。」

ゲンサムに苦言を言う二人にオドオドと伝えるが二人は聞いてはおらず続ける。

幹部1「時間は有限だ、何もしないなら長く感じるが何かを成すには短いものだ。」

幹部2「それに、見たくも無い野郎の筋肉なんざ見せつけられたらウンザリするわ。」

そう言う二人にアワアワと慌ているとドアの外からコンコンとノックが聞こえシエラの声が聞こえる。

シエラ「ノルンさんをお連れしました。」

幹部1「そうか、入れ。」

その言葉を聞きシエラ達が会議室に入って来てテーブルの空いている席に4人は座る。

座るのを確認してローブを被っていた3人はローブを取る。

ノルン「グレゴルさん、トリスさん、クロイさん、お久しぶりです。」

幹部1改めグレゴル「久しいな、森の件は聞いておる生態系の調査と対応を今行っている所だ。」

ノルン「対応が早くて助かります。」

グレゴル「ギルドの幹部の務めだ。」

ノルンに話す厳つい見た目の高齢なおじさんのグレゴル・ファルゴンがそう答える。

幹部2改めトリス「全くただでさえ魔族の対応してんのに勇者様には困ったもんだ。」

幹部5改めクロイ「そ、そんな事言っても仕方ないじゃ無いですか。」

愚痴をこぼすのは典型的な太った剥げているおっさんのトリス・ボルトナを注意するボサボサの黒い髪に丸ブチのメガネをした暗めの女性のクロイ・デモルクであった。

グレゴル「その子がヤトの村の子か?」

グレゴルがモナをジロリと見てノルンは苦い顔をする。対してモナはグレゴルに見られては、はいと怯えながらも答える。

トリス「はっ、ガリガリのガキじゃないか。あんな所に居たら食い物も禄に食えねぇか。」

トリスの言葉にモナは特に返す事は無かったがクロイがモナに同情的な視線を向ける。

クロイ「ま、まぁ村から出てこれから経験を積めば良いですね。」

3人から向けられた視線と視線に乗った感情を感じ取りモナは考える。

モナ(厳つい人は哀れんでいるかな。太った人は心配してる?黒いお姉さんは同情というより言葉を選んだのかな。でも3人とも私の事を探る目をしている。)

ゲンサム「モナちゃんの事は勿論気になるけど今はギルドとしての対応をノルンに伝えたほうが良いんじゃない。」

ゲンサムの言葉にそれが先だと他の幹部達がノルンに向き直り話し始める。それを確認してゲンサムはチラリとモナを見る。

ゲンサム(この子は普通に見えるけど何もない所で育った割には普通すぎる。だからといって私が何か言うかなんてお門違いね。)

苦笑するゲンサムに見られていた事に気づいていたモナは不思議そうに首を傾げる。

モナ(私に向けられていた関心を逸らした?何でそんな事したんだろう?)

ゲンサムのしたことに不思議そうにしたが分からないと棚に上げノルン達の会話を聞く。

グレゴル「ノルン、君をBランクからSランクに上げる事がギルドで正式に決まった。その上でギルドから今回の件で依頼を複数出す事を今のうちに伝えておく。」

グレゴルの言葉にノルンは驚きながら冷静に対応する。

ノルン「ランクが上がる事は素直に嬉しいですが依頼の件ですが、今ボクはモナの保護者ですから長期間必要になるような依頼はモナの負担に成る為に受けれないです。」

シエラ「その事は解っています、ですが被害がでてからでは遅いんです。その為モナの同行が厳しい場合はギルドで預かるようこちらから手配しておきます。」

ノルン(それって事実上モナの身柄をギルドで握るって事じゃない。)

ノルンはモナの身柄をギルドで握る事でギルドにとって都合の良いようにノルンに依頼をする魂胆を見抜く。

ノルン「結構です。一度保護者として受け入れましたから、モナはボクが守ります。」

トリス「意気込むのはいいが必ずしも守れる訳じゃない、依頼に行く道中でイレギュラーにでも合ってみろ小さいガキはポックリ逝くぞ。」

ノルン「イレギュラーがあろうと数の暴力に会おうとボクはモナを守り切るとボクが決めました。保護者として決めた事は守ります」

譲らないノルンに幹部達はモナの身柄を握らせないと言外でそうノルンが言っている事を察する。

クロイ「で、ではギルドの依頼にその子が同行するという事でしょうか?そ、それは危険です!戦えない非戦闘員がいては守る間に被害が出ます。」

ノルン「では、被害をださず依頼を達成出来れば良いんですね?」

ノルンの言葉にそんな事が出来るのか?と幹部たちは訝しんだ。ノルンの実力を評価しているがそれはモナという足枷が無い状態での評価だ。

訝しむ幹部達を前にそれでもノルンはモナの同行を辞めるつもりが無かった。ノルンにとってモナは素直に自分を慕っている少女だ、ある理由で逸れた探し人を探しながらも他の冒険者に実力を妬まれ心が荒んだノルンにとってモナの笑顔は何よりも癒しになっていた。

ノルン(誰が何と言おうがモナを同行する。)

グレゴル「解った、君がそこまで言うならその子供の同行を認めよう。ただし条件として受けた依頼は被害を出さずに達成するものとする。」

グレゴルの言葉に他の幹部達は驚きその条件の内容が余りに厳しい事に本当に大丈夫かと顔を顰めるが、言われたノルンは上等だという表情をしてその条件を受け入れた。

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