27 ギルドの上層部3
アクラの町の誰も使っていない荒れた公園でモナは一人短剣の素振りをしながら今後を考えていた。
モナ(ある程度短剣とワンドを扱えるように成ってから、戦い方を模索しないと。)
今更戦い方を習っても付け焼き刃だとモナは思いながらもそれでも素振りを続ける。
モナ(今更でも何かを始めることに遅い事はないはず、弱い私はどうすればいいか考え続けないと。)
黙々と素振りをするモナに一つの影が近づく、モナは気付き動きを止め影に顔を向ける。ここ数日で顔がやつれた荒くれ者の男がそこにいた。
荒くれ者「よぉ、一丁前に訓練してるじゃねぇか。はぁ〜ちょっといいか?」
モナは荒くれ者が自分に話しかけて聞た事に首を傾げながらノルンに絡んできた数日前に比べ明らかに落ち込んでいる様子が気になった。
モナ「時間は大丈夫ですけど、貴方は何か有ったんですか。」
荒くれ者を不思議そうに見るモナに対し荒くれ者は目を細めながら静かに言う。
荒くれ者「特にねぇよ、ただ俺が気にしているだけだ。」
そう答える荒くれ者に対しはぁとモナが言い荒くれ者の言葉を待つ。
荒くれ者「お前はノルンのように成りたいなんて思わねぇのか?」
荒くれ者の質問にモナは呆れた顔をしながらもモナ自身の考えを伝える。
モナ「何を言い出すかと思えばそんな事ですか、お姉ちゃんみたいに成りたいなんて思っても私は私にしか成れません。足りない所を数えてもただ虚しいだけです、でもお姉ちゃんは言ってくれました何も無いことは何にでも成れると。なら私は成りたい私に成れるように努力するだけです。」
モナの考えを聞いて荒くれ者は納得がいかず続けてモナに問う。
荒くれ者「成りたい自分に成れるのか?努力は本当に報われるのか?」
荒くれ者の言葉にモナは溜め息を吐く。
モナ「必ず成れるわけじゃない。努力が報われるのは一握りでしょう。でも変えたいなら望んだ自分に成りたいなら行動するしかないですよ。」
モナの答えに荒くれ者は目を丸くする。そんな荒くれ者をモナは怪訝な顔をするが何やら黙り込んだ荒くれ者を放おって素振りを始める。
荒くれ者は黙々と素振りするモナを見て自分に足りなかったのは今の自分を変えたいと努力していなかった事だと気付く。
荒くれ者「悪いな、邪魔をして。」
荒くれ者は付き物が落ちたような顔をしてモナから離れる。モナは荒くれ者が何をしたかったのか分からず困惑していたが、素振りを続ける。
数分ほど経った頃ノルンが公園に来た。
ノルン「モナ、素振りは順調?」
モナ「あ、お姉ちゃん多分順調だと思うよ。」
モナの素振りをノルンは見ながら動きに問題ないか確認する。
ノルン「うん、腕だけじゃなくて体を使って振ってるね。良いモナ武器は体の一部とまでわ思わなくても体全身で扱う物として扱えば他の武器にも応用出来るからね。」
ノルンの言葉にまだ短剣も満足に振れて無いんだけどと心の中で苦笑しながら、ノルンの言葉を素直に受け取る。
モナ「うん、解った覚えておくね。」
笑顔で答えるモナを撫でながらノルンはギルド支店での話をモナに説明する。
ノルン「モナ、森での件でギルド本部に呼び出し食らっちゃって明日には本部のある王国の首都に行くことになったよ。」
ノルンの言葉に此処アクラの町から首都まで少なくても10日は掛るんじゃないかと地図を思い出しながら考えるモナを見て察したノルンはモナに説明をする。
ノルン「ギルド本部と支店には認められた高位の冒険者に移動の為の転移魔術が施された装置があるから移動は一瞬だよ。」
モナはなるほどと納得してどうやら自分も首都に行くことになってるらしいと気付く。
ノルンを見るとニコニコとして呼び出された事は全く気にしてないようだ。
ノルン「明日首都に行くから素振りはこの辺で辞めて宿屋の荷物をまとめようか。」
そうだねとモナは返し二人で宿屋に向かった。




