26 ギルドの上層部2
アラクのギルド支店にノルン一人が来て受付嬢から上層部に呼び出しが掛かった事を聞いていた。
ノルン「ウ~ン、ボクとモナの説明で済むと思っていたんだけど呼び出し食らうか。」
溜め息を吐くノルンに対し苦笑する受付嬢はノルンの周りをみる。
受付嬢「まぁ、仕方ないですよ。それよりモナちゃんは来て居ないんですか、お菓子を用意しているのですが。」
モナを探す受付嬢にノルンは難しい顔をする。
ギルド支店にモナが出入りして僅か数日ではあるが、日々荒くれ者達の対応をしなければいけない職員達が子供だからとモナに一度お菓子を上げようかとモナにお菓子を渡してモナが笑顔でお礼を良いいそいそとお菓子を食べる様子を見た職員達にとってモナが癒やしと成っていた。
なんなんら眼の前の受付嬢が最初に渡してからは他の職員もモナに餌付けするようにお菓子を上げるのでノルンにとっては栄養が偏るからやめて欲しいと言っているが聞く耳を持たないでいた。
ノルン「あの何度か言いましたけど、栄養が偏るからお菓子を上げすぎないでくれますか。」
受付嬢「モナちゃんまるでリスみたいに少しずつ食べるのが可愛くて、それに美味しいものを食べたほうが良いじゃないですか。」
ノルンにとって受付嬢の言葉は全面的に同意するが村で禄に食事が取れていなかったモナにとって腹持ちを良くするには時間を掛けて咀嚼したほうが良いと学んだ事をノルンは知っていた為少しずつ食べるモナに何度も誰も取らないんだよと言いそうになるのをグッと堪えていた。
ノルン「可愛いのは認めますが、お菓子ばかりだと太りますから果物とか木の実とかにして下さい。」
受付嬢「果物はともかく木の実は余り美味しく無いじゃないですか。やっぱり安定して美味しいのはクッキーみたいなお菓子ですよ。」
受付嬢の言葉にノルンはモナが済んでいた村の様子を思い出しながら目を逸らす。
ノルン「大丈夫ですよ、そこらで取れる木の実でもヤトの村に生えてた木の実に比べればマシというか大分食べれますから。」
受付嬢「いやホント、あの子どんな暮らししてたんですか?」
そこらで取れる木の実でもモナにとって十分に美味しいと聞き近くで聞き耳を立てていた職員は両手で顔を覆った。受付嬢はそれを尻目に見ながらモナが居ない理由を尋ねる。
受付嬢「モナちゃんは今どうしているんですか?」
ノルン「短剣の素振りとボクが渡した魔道具のワンドを扱う練習をしていますよ。」
この数日でノルンは回復の魔術が使える短剣位の大きさの杖をモナに渡し組み込まれている三つの魔術の説明をモナに伝えていた。
受付嬢「魔術を扱えるかは生まれ持った素質が無いといけませんけどモナちゃん素質持ってたんですね。」
受付嬢の言葉にノルン笑いながら目を逸らす。
ノルン(素質も何もボクがモナに魔力の種を食べさせたからね。)
魔力を上げる行為はどれも時間と手間が掛かり魔術を扱う者にとっては必要ではあるが必須では無い、だが食べるだけで魔力が上げる事が出来る魔力の種だと話は別になる。食べるだけで魔力が上がり依存などの危険性も無いと研究結果があるが栽培方法が分からず魔力の高い所にあるとしか解っていない魔力の種は一粒金貨一枚する高級品であるそんな魔力の種をノルンはあろう事かモナに五粒も食べさせたのだ。モナは高いんでしょうと怪訝な顔をして断ろうとしたがノルンはボクが稼いだお金だから大丈夫といいモナに食べさせた。
そして、魔道具のワンドも魔力がある者が使えば組み込まれている魔術を使える事が出来る為これも魔力の種と同等の高級品で有った。
ノルン「まぁ早めに王国の首都に行きますよ。確か転生者が作った転移の魔法陣が有ったはずですから。」
ギルド支店には高位の冒険者の為に各自のギルド支店と王国にある本部に転移できる魔法陣が厳重に管理されている。だが使えるのは高位の本当に認められた一握りしか使えない。
受付嬢「モナちゃんはその間ギルドで預かりましょうか?」
ノルン「いやいや、ボクが今のモナの保護者何だからモナも連れて行くよ。」
ノルンのその言葉にモナは残るあろうと思っていた他の職員たちはえっ!と言葉を発した。
受付嬢「ギルドの上層部に合うのにモナちゃんを連れて行ってはモナちゃんにとってストレスになるんじゃ無いですか?」
受付嬢の言葉に他の職員達もウンウンと頷くがノルンは特に気にした様子も無い。
ノルン「そう言いますが、あの子は村を出たばかりですよ。王国の首都に行けば色んな物があの子の刺激になるでしょう。」
受付嬢は分かりましたと諦めモナに伝えにノルンはギルドを出た。




