2 ヤトの村
エルゲニア王国というギルド本部がある大国の南西にある辺境の村の名前をヤトの村という。
老人や高齢の者が数十人しか居らず畑を耕したりしてひっそりと暮らす寂れた村に幼い声が響く。
?「だからノルンお姉ちゃんが私達と村に住むよう一緒に考えてよ!!!」
彼女の名前はモナ、ヤトの村に住む唯一の子供なのだが周りの村人達は困り果てていた。
村長「しかしなモナよ、ノルン君は探している人がいるじゃろう?探し人が見つかるまでは色々な場所を探して落ち着かないじゃろうし」
村長の説得にモナは頬を膨らませ無言の抗議をする。村長や村人達にとって普段は真面目にお手伝いをする可愛いモナのワガママを聞いてあげたいが内容がこの寂れた村にノルンに定住してほしいという事なので若者が住むはずがないと分かる村人達にとって頭を悩ませるしかなかった。
村長「それになモナよ、探し人が見つかっても何も無い村に住むはずがないだろう。だから前に言ったようにモナがノルン君について行ったほうがお前の為にもなるんじゃ」
モナは珍しくもない捨て子であった。魔族や魔族が創り出した魔獣と戦争を繰り返し子供を育てきれずにどこかの村の前に幼子を捨てる事が多発しており大抵は村の厄介者として迫害されるがこのヤトの村では色々あって流れ着いた高齢の者しかいない為幼いモナは村人にとって義理ではあるが大切な我が子として育てていた。
モナ「私がこの村から出て行ったらこの村を繁盛させる人がいなくなるよ!」
モナにとっても大切に育ててくれたこの村を愛している。しかし齢12の幼い自分では村を繁盛する事が出来ないのは分かっている。
何も無いヤトの村に来た冒険者はいつも嫌そうにして依頼を早く終わらせようとする。だけどノルンはむしろ逆にヤトの村に対し好意的であった。
だから、まだ7才だったモナはノルンをお姉ちゃんと呼び懐いた。三年の月日が流れ10才になったモナは何度目か村に来て滞在しているノルンに疑問を訊ねていた。
モナ「どうしてお姉ちゃんは嬉しそうにこの村に居てくれるの?」
ノルンはモナの顔を静かに見つめる。
ノルン「モナはこの村に何も無いて言うけどねボクにとっては何も無いじゃないんだよ」
モナは本当に訳がわからなかった。困惑しているとノルンは小さく笑いながら答えた。
ノルン「何も無いていう事は自分で何にでも変えられるって事だからね。」
それを聞いたモナはノルンに目を付けた。
淡い亜麻色のショート髪、高身長の背丈、腰は細く可愛い系の美人さん、こんな人が村の繁盛を手伝ってくれるならと村人達に言い始めた。
モナ「ノルンお姉ちゃんがこの村に住めば村に美女が居るってだけでも村の宣伝になるよ」
村長「モナ、こんな村の為に考えるより自分の未来を考えなさい」
話は平行線のまま終わらずまだ続く思いわれたがこちらに呼びかける声に目線を向ける。
ノルン「薬草採取から戻りましたー!それと報告しないといけない事があります!」
ノルンが村に戻って来た。




