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『2人の子供の性別問題』のパラドックス新解釈

作者: 久我義一

勢いで書いたはいいけど、どこに投稿すれば分からないのよ………………。

        『2人の子供の性別問題』の新解釈について


久我 義一


1.論旨

近年メディアミックスの普及により、専門家でない一般層に数学的未解決問題やパラドックス問題が広く知られてきている。

それらに触れる際、解決済み、あるいは一般的解釈に疑問の余地を投げかける声が挙げられることが多々ある。

それらのほとんどが理解不足や前提知識の欠如など問題に影響の与えない提言として誰の目にも止まらず消えているが、当論文でもその細声の一つとして提言を投げかけるものである。

当論文では故マーティン・ガードナー氏提示の『スミス氏の子供たち』註1、日本では『2人の子供の性別問題』として知られるパラドックス問題の広く知られた解釈と新解釈について提案を試みようとするのが発表の目的である。


2.2人の子供の性別問題の一般解釈

(1) 『2人の子供の性別問題』第1の質問

『ジョーンズには2人の子供がいる。上の子は女の子である。2人の子供が両方とも女の子である確率はどれだけか?』


上記の仮定の下、2人の子供の構成で取りうる選択肢は、


①兄-弟 ②兄-妹 ③姉-弟 ④姉-妹


の4つの内2つであり、両方とも女の子の選択肢は1つなので確率は2分の1となる


(2) 『2人の子供の性別問題』第2の質問

『スミスには子供が2人いる。そのうち少なくとも1人は男の子である。2人とも男の子である確率はどれだけか?』


第1の質問とあまり変わらず片方が男の子で確定している為、もう片方も男か女かの2分の1の確率のように推論できるが、確率論での解釈は全く異なる結論が出てくる。

上記の仮定の下では第1の質問と異なり兄や弟といった情報は確定されておらず、取りうる全ての選択肢は、


①兄-弟 ②兄-妹 ③姉-弟 ④姉-妹


の4つの内3つであり、2人とも男の子の選択は1つなので確率は3分の1となる。


2.2人の子供の性別問題の新解釈

前述した一般解釈においては問題文や前提条件の曖昧さへの批判や解釈の仕方により結論について議論が続けられている。

後述の新解釈においてはそれらに言及せず、従来の議論より簡単な説明で問題の結論を導き出していく。


(1)『兄弟姉妹不要論』

解説は主に第2の質問について問題解決への思考を辿りながら取り扱っていく。

前提として問題文の仮定にも質問条件にも兄や弟といった続柄は設定されていない。

選択肢においては自然に兄や弟といった齢の関係を提示し受け入れているが、仮に子供2人の関係が同時に生まれた双子であり上下の差が曖昧のまま育った環境の場合、選択肢の条件は破綻することになる。

その場合の選択肢は


①男-男 ②男-女 ③女-女


の3つの内2つであり、2人とも男の子の選択肢は1つなので確率は2分の1となる。


選択肢に問題文にない兄弟姉妹の関係を自然に盛り込んでしまい、それに違和感を抱かなかったのは同親の子供に必ず上下関係があるという常識の為だと予想される。

現代社会において兄弟間の関係が曖昧という事はまずないためである。

しかしその為、周囲への説明には非常に説得力が弱いとも考えられる。

強固な常識は暗黙の前提条件ともなるため、いくら兄弟姉妹の関係が問題解決の工程に関係ないと言い張っても、現実問題として人間には生まれる順序が発生する。

その前提を崩すには上述の理論では決定打に欠けることが予想された。


(2)兄弟姉妹確定論

新たな解放の為、今度は逆に男女間に徹底的に拘る解放が必要となる。

その前提条件に立った上で選択肢を検めてみると、不可解な事実が見えてくる。


①兄弟 ②兄妹 ③姉弟 ④姉妹


一見真っ当な選択肢の様にも見えるが、ここには一つ欠けている物がある。

それは『兄弟』の選択肢、『兄』と『弟』のどちらが『少なくとも一人の男の子』であるのかという事である。

兄妹、姉弟は明白で、男が決まっている兄妹の場合は兄、姉弟の場合は弟が『少なくとも一人の男の子』であると確定できる。

姉妹の方は男がいない為にいないと確定できる。

しかし兄弟の方には兄であるか弟であるかが決まっていない。

兄妹と姉弟はどちらが年上でどちらが年下か定まっているのに兄弟は定まっていないというのは非常に不条理と解釈できるため、兄弟姉妹の関係が定まった新たな選択肢が必要となる。

それら条件を踏まえた選択肢を提示すると、


①兄”男の子”-弟 ②兄-弟”男の子” ③兄-妹 ④姉-弟 ⑤姉-妹(1) ⑥姉-妹(2)


となり残った選択肢は4つ、2人とも男の子の確率は2つとなるので2分の1となる。

これら解釈では直感に従った解答を結論付けることが出来る。


3.結論

当初の一般解釈においては『兄-妹』『姉-弟』の選択肢において『少なくとも一人の男の子』が兄なのか弟なのかが明白であった。

しかし『兄弟』の選択肢において『少なくとも一人の男の子』が兄なのか弟なのかを曖昧なままにしてしまった為に2つの選択肢を1つにし、結果として選択肢を少なく提示してしまった『前提条件の誤り』によって引き起こされたパラドックスだと結論付ける事が出来る。




註1:Craig R. Fox & Jonathan Levav (2004).

https://web.archive.org/web/20200410234948/http://pdfs.semanticscholar.org/3edd/48bc6a25f96e1d7e0f922ee224f9ec9958fb.pdf


今朝の思い付きを勢いで書いた物。

後で消すかも。

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