第三話 ガチャ
ステータス……だと？
おいおい流行りの異世界転生か？ それに6歳だと？ どうりで背が低いわけだ。さらにはレベルなんていう項目もあるし……。まさかほんとに異世界？
だが、周りを見回してもここはよく知っている近所の公園だ。6歳になったり、遊具が錆びていないことを考えると、もしやタイムリープ……？
はぁ、考えても仕方ないか。まずはこれは現実なのかどうかっと……
目の前に出ているディスプレイのようなもの―――まあステータス画面か、それに手を伸ばす。
「っ！ さわれる」
俺の手はステータス画面にピトッと触れることができ、力強く押してもびくともしない。
「不思議なもんだな」
そうペタペタと触れていると、ピッという音とともに画面が変わった。
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ギフト：ガチャ
期間に応じてガチャを引くことができる。
・デイリーガチャ（0/1）
・ウィークリーガチャ（0/10）
・マンスリーガチャ（0/3）
・アニュアリーガチャ（0/1）
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「ガチャ……」
ギフト：ガチャ。まあその名の通り、ガチャを引いてアイテムなどを得ることができるやつだろう。それがギフトとして俺に授けられた……のか？
お、おぅ！ なんだか興奮してくるな！
能力としてガチャを持ってる小説を何個か読んだことがあるが、それはもう無双しまくりだ。レアな武器や防具を手に入ることはもちろん、剣術や魔法などのスキルみたいなものも手に入れることができる！ まあそんなものがあるのかどうかは分からないが、期待は持てる！
「デイリーガチャ……後ろについてる数字からして一日に1回引けるガチャか？ そう考えるとウィークリーガチャは一週間に10回、マンスリーガチャは一ヶ月に3回、アニュアリーガチャは聞いたことがないが、まあ傾向からして一年に1回引けるガチャだろう……いったい一年で何回引けるんだ？」
えーと、デイリーガチャは365回で、ウィークリーガチャは……あー、四週間で一ヶ月とすると……480回。マンスリーガチャで36回、最後にアニュアリーガチャで1回。合計で882回か……やばいな。
さて、さっそくガチャを引いてみたいのだが……これどうやって引くんだ？ さっきみたいに触れればいいのか？
とりあえず『デイリーガチャ』と書いてある部分を押してみる。するとピッという音が鳴る―――が、何も起きない。
（んーピッていう音はしたんだから何かしらの変化は起きると思うんだけど、何もないな）
てっきりガチャ演出みたいなのが出ると思ってたけど、まさか失敗……？
そう首を傾げていると、上から白いタマゴ形の物が降ってきた。
「……は？」
