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13、おっさんモモカと寝る

「じゃあ、さっそく魔法の練習をしようよ」

百々花が俺に言って来た。

「分かった」


「変身!」

百々花がそう言うと、服がぴらぴらの魔法少女仕様に変わった。

おれも変身する。

「千草の魔法少女姿も可愛いね」

「……ありがとう」


「いくよ! 炎の演舞!!」

百々花がそう言うと、百々花の両手から炎が現れた。

踊るように俺に襲いかかる。

「くっ!」

百々花は思っていたより強かった。


「氷の盾!」

俺はそう叫び、大きな氷の盾で百々花の攻撃を封じた。

「波動!」

右手をかざして、百々花を狙う。

百々花は弾き飛ばされた。


「強いね、千草」

「百々花こそ」

笑い合っていると、小さな女の子の声がした。


「ねえ、何してるの?」

俺たちは魔法少女の服のまま、見上げた。

声の主は隣の家の二階から顔を出している。

まだ小学校低学年くらいの少女だった。


「ああ、これ、魔法の練習……」

百々花の台詞が終わる前に、俺は慌てて嘘をついた。

「じゃなくて、マジシャンのなの。私たち」


俺は百々花に小声で言う。

「魔法少女ってバラすなって、シロは言わなかったか?」

「あ、言ってた」

百々花も隣の少女に嘘をつく。

「私たち、マジックの練習をしてたの」

「へー。凄かったよ。お姉さん!」


隣の家に少女がいると分かって、百々花と俺は魔法の練習を止めることにした。

「暇になっちゃったし、テニスでもする?」

「テニスか、今日はもう暗いから明日にしないか?」

俺がそう言うと、百々花は大人しく頷いた。


「そうだね。じゃあ、夜ご飯食べに行こう」

「私、アイスバイン食べてみたい」

「いいね。ちょっと量多いけど食べきれるかな?」

百々花は行きつけらしい、アイスバインの店に俺を連れて行ってくれた。


お店に着くと、自動ドアが開いた。

百々花が店内のおばちゃんに声をかける。

「こんにちは」

「あれ、百々花ちゃん? 大きくなったね」

「うん」

「そちらはお友達?」

「小野千草と申します」


「アイスバイン二つお願いします」

「はい」

すぐに、豚肉のゆでた塊が二つ出された。

「おっきい!」

「美味しいよ」

二人はそれぞれ肉にかぶりついた。


食べ終わると、百々花の別荘に帰った。

「恋バナとかしない?」

「そういうの、あんまり興味ないんだよな」

「一緒に寝ようよ」

寝室は二つあって、一つはシングルベッドが二つ、もう一つはダブルベッドが一つ置いてあった。


「別々で寝よう」

「えー!? 寂しいよ」

百々花が強引に押し切り、俺は百々花とダブルベッドで寝ることになった。


百々花は良い匂いがした。

少し当たる腕が温かくて柔らかい。

俺はドキドキしながら寝たふりをした。

「もう寝ちゃったの?」

百々花が聞いてくる。


「いや、まだ起きてる」

俺は素直に答えると、百々花が語り出した。

「私ね、ひとりぼっちがいやだって毎日思ってたの」

「うん」


「そしたらシロが現れて、魔法少女にならないか?って言われて」

「うん」

「それで、今の魔法少女っていうわけ」

「そうなんだ」


俺はいつの間にか眠りについていた。


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