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「ここが魔界の入り口よ。」
カトリーヌと、うくぴょんは友達を生き返らせるために、黒いサイコロを何とかするためにお城の地下扉を開ける。魔界に続く階段があった。
「こんな所に魔界につながる道があったなんて!?」
「何を驚いているの? 行くわよ。」
「ま、待ってよ!?」
2人は扉の向こう側に足を踏み入れた。そこは魔界だった。魔界は暗く黒い世界だった。視界の悪い中、カトリーヌたちは進んでいく。
「おばさん、道はあっているんだろうな?」
「・・・。」
「おばさんって?」
「・・・。」
「おい、聞いているのか?」
「誰がおばさんだ! まだ私は独身だし! あなたのおばさんになった覚えはない!」
「・・・は、はい。」
あまりのカトリーヌの迫力に思わず怯んでしまい了承する、うくぴょん。この機を逃すおばさんではなかった。
「私のことはカトリーヌお姉さんと呼びなさい! これでも気象予報協会の女会長、女CEよ! 私は偉いんだから!」
「お姉さんは少し無理があるんじゃ・・・。」
「ムカ!? 最近はおばさんでも美魔女や人妻熟女っていわれて人気なんだからね! おまえ、体内に台風を発生させて、粉々に吹きとばして殺すぞ!」
「えええ!? ごめんなさい!? 僕が悪かったです!? カトリーヌお姉さん!?」
「お姉さん!? いい響きね。カトリーヌお姉さん。若い頃には過ちはつきものね。今回は特別に許してあげよう。ワッハッハー!」
「・・・なんか疲れる。」
「何か言った!?」
「何も言ってません!?」
「ならいい。進むわよ。ワッハッハー!」
「歳の割には地獄耳。」
「なんか言っただろう!?」
「言ってません!?」
カトリーヌお姉さんと、うくぴょんは仲良く魔界を旅していた。しかし2人で大きな声を出してしまったので周囲の魔物に気づかれることになった。
「止まって。」
「イタッ!? 急に止まったら危ないだろう!?」
「黙って。」
「え?」
「10、20・・・50はいるわね。」
「いる? 何がいるの?」
「あれよ。」
ドラゴンだ。カトリーヌたちの前にドラゴンが群れを成して現れた。その数はカトリーヌの予想通り50匹は超えていた。
「ドラゴン!?」
「ただのドラゴンじゃないわよ。あれは魔界ドラゴンといって、魔界に生息するドラゴンよ。結構、凶暴よ。」
「えええ!? どうするんですか!? 逃げようよ!?」
「無理ね。だって、もう囲まれているもの。」
「そ、そんな!?」
「私たちに選択肢は2つある。一つは何もせずにドラゴンに食べられる。もう一つは戦って道を切り開く。」
「どっちも嫌だ!?」
「子供みたいなことを言っているんじゃないの。」
「だって子供だもん。」
「この状況で駄々っ子みたいなことを言ってるんじゃない!?」
カトリーヌは一人でも戦う決心をした。そして周囲に台風の元になる低気圧を発生させ始める。
「私は戦う。でも、この数のドラゴンを相手に、あなたを守りながら戦うのは無理。だから自分の身は自分で守ってね。」
「えええ!? どうやって守れっていうんだよ!?」
「あなたにはサイコロがあるでしょ?」
「サイコロ?」
「そう、サイコロよ。今まで出会ってきたサイコロ士は、みんな強かったわ。あなたも自分を信じなさい。」
「自分を信じる?」
うくぴょんの心に引っかかる言葉であった。自分を信じていいのだろうか? 自分の自信過剰な行動が友達2人も死なせてしまったからだ。
「うくぴょん。生き残ってね。さようなら。」
「カトリーヌ?」
「うおおおおお!」
カトリーヌは自分がおとりになってドラゴンを引き付けて、うくぴょんを逃がそうとするように、大声をあげながらドラゴンの群れに飛び込んで行った。
「そ、そんな!? ぼ、僕はどうすれば!?」
「ガオ!」
「ど、ドラゴン!?」
一人になったうくぴょんを狙うかのように1匹のドラゴンが襲い掛かって来た。
つづく。




