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ESF 楽しい・サイ・ファン  作者: 渋谷かな
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「禁じられた名前!?」

「そう、私の名前は、禁じられた名前なの。」

「変わった名前だね?」

「違う!? それにさいぴょんなんて、変わった名前のあなたに言われたくない!?」

「ごめんなさい!? でも・・・どうして禁じられた名前なの?」


変わった名前の少女に隠された名前の秘密とは・・・いったい!?


「説明してあげよう。一度しか言わないから、耳を大きく開いて、よく聞きなさい!」

「はい。」

「昔、昔、いや最近。この辺りに英雄がいました。その名を・・・カトリーヌ・ねこぴょん様。カトリーヌ・ねこぴょん様は親衛隊を率い、イチの町、ニの町で魔王のゾンビや口を倒し、一躍100人以上を率いる巨大な親衛隊になったわ。」

「すごい! カトリーヌ・ねこぴょん様!」

「しかし、サンの町で、極悪ライト・レフト兄弟の不意打ちに合い親衛隊は壊滅したの。」

「壊滅!?」

「その時、カトリーヌ・ねこぴょん様は、自らの部下を捨てて、自分だけ逃亡したとか。今も親衛隊の隊員はライト・レフト兄弟に捕まり奴隷として生活を送っているそうよ。」

「なんてひどい話だ!? 仲間を見捨てて、自分だけ逃げるなんて!?」

「でしょう? でしょう?」


これがカトリーヌ・ねこぴょん様の末路であった。


「そして、私の名前は・・・カトリーヌなの。」

「なんだって!? ・・・ねこぴょんだ!」

「指をさすな! 冷たい目で見るな!」

「禁じられた名前!? なんて可哀そうなんだ!?」

「でしょう!? なんて可哀そうな私!?」

「じゃあ、名前を変えれば?」

「おお! その手があったか! さいぴょん偉い!」

「やったー! 褒められた!」

「いや、そんなに褒めてない。」

「ガーン!」

「それこそ、さいぴょんも改名したら? 嫌でしょ? さいぴょんなんて、ダサい名前?」

「確かに。・・・いやいや、これは神であるお父さんが名付けてくれた名前。僕は名前を変える訳にはいかない。」

「私は変えようっと。」


こうして私は禁じられた名前を変えることになった。


「何がいいかしら?」

「僕が占ってあげよう。」

「あなた、占いができるの?」

「うん。僕の体内にはサイコロが内蔵されていて、サイコロを振ることによって、強くもなり、弱くもなるんだ。だから君の名前も6分の1の割合で決めることが出来るはずなんだ。」

「おもしろそう。やってみて。」


僕は人生で初めて心のサイコロを振ってみる。


「何が出るかな? 何が出るかな? ヤッホー! ヤッホー! 神様! 仏様! サイコロ様! 禁じられた名前の女の子に、新しい名前を与え給え!」


サイコロの目は・・・。


「ころぴょん。君の名前は、ころぴょんに決まりました! おめでとう!」

「・・・めでたくない。」


女の子は一人で歩き始めた。


「エリザベートにしようかしら? それともクレア? マリーアントワネットもいいわね? 何にしようかしら? シャルロットもかわいいし。」

「あ!? 待って!? 置いて行かないで!? ころぴょん!?」


こうして僕ところぴょんの旅が始まった。


「誰が、ころぴょんだ!? っの!」


ころぴょんは、まだ新しい名前が馴染んでいないようだった。


つづく。

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