17
「こ、ここは?」
一人の少年が目を覚ました。
「どこ? 僕は・・・誰?」
少年は記憶喪失だった。
「君の名は、さいぴょんだ。」
そこに神という名の悪魔が2人現れた。
「さいぴょん? あなた方は誰なんですか?」
「俺はうさぴょん。こっちはくまぴょん。」
「ダサい名前。」
「こら!? 私たちは神であるぞ。」
「はは!? 神様!?」
「一応、記憶喪失にも神様ネームは効くんだな?」
「やっぱり神様は偉い。うんうん。」
僕は無意識の間に神にひれ伏してしまった。いったい神様とは何者なんだろう?
「俺たちは、おまえの生みの親だ。」
「おまえを創造した。」
「ということは、僕のお父さん!?」
「お、お父さん!?」
「そうか!? そうなるな!?」
僕のお父さんは神様だった。
「いいか。俺の息子。さいぴょん。」
「はい。お父さん。」
「おまえの心臓はサイコロからできている。」
「僕の心臓はサイコロ!?」
「説明しよう。うさぴょんは自らサイコロを振る奴隷犬生活に疲れたのだった。」
「さいぴょん。おまえは心のサイコロを振ることで、何もない所から何かを創り出すことができる。」
「何から何まで?」
「違う!? 何もない所から何か創り出すことが出来るだ!?」
「何かということで。」
「めでたしめでたし。」
「めでたくない!?」
ということで、僕の能力は体内に内蔵されたサイコロを振ることで強くなれるということらしい。
「では、さらばだ。俺の息子。」
「バイバイ。またね。」
「そんな無責任な!? お父さん!? 僕はどうやって生きていけばいいんですか!?」
「この近くにイチという始まりの町がある。そこで一から旅の支度を整えるんだな。」
「教えてくれるなんて、君のお父さんは優しいね。」
「ちょっと!? 置いていかないで!? 待ってよ!? お父さん!?」
僕はお父さんと友達が去って行く姿を見送った。
「子供を置き去りにするなんて!? それでも親か!? ・・・困ったな。とほほ。んん? 君は?」
その時、僕の目の前に一人の女の子がいた。彼女は僕とお父さんたちの会話を見ていたようだ。
「あ、あなたはいったい!? 何者なの!?」
「僕? 僕はさいぴょん。よろしくね。」
「さっき飛び去っ行った二人組は何!?」
「あれの二人はお父さんと友達。」
「お父さん!? あなたのお父さんは空が飛べるって言うの!? ふざけないで!?」
「ふざけてないよ!? お父さんはお父さんだもの!?」
「何!? じゃあ!? あなたのお父さんは神様とでも言うの!?」
「大正解!」
「やったー! 当たったわ!」
「おめでとうございます! 賞金は僕です! 近くの町まで案内してください!」
「!?・・・嫌よ。どうして私が送ってあげないといけないの?」
「そんなことを言わないで!? 迷子なんです!? 助けて下さい!?」
僕は女の子に泣きついた。
「離れろ!? 痴漢!? 変態!?」
「離したら助けてくれますか!?」
「分かった!? 分かったから離せ!?」
「はい。」
「はあ、はあ、はあ。やっと離れた!?」
「これからよろしくね。で、君の名前は?」
「・・・私の名前は、禁じられた名前なのよ。」
謎の少女の表情はこわばっていた。
つづく。




