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プロローグ終


帰りの電車に揺られながら、俺は泣きそうになっていた。ずっと同じ高さ、速さでいたやつが、俺よりも遥かに高く、速くなってどこか遠くへ行ってしまった。


柿原は、遥か遠くへ行ってしまったんだ。

そう考えたら、俺は急に苦しくなった。


俺はどうなるんだ?


柿原、俺だってそうなんだぜ?俺だって本当はこの学校に入りたかったわけじゃないんだぜ?

ただ受験がめんどくさくて、履歴書送っただけで選考してくれて入学できるこの学校を選んだだけなんだ。

たしかにデザイン系の仕事には興味あったけど、本音を言うと、本気出せばそんなの学校行かなくたって就職できるんだぜ?

ただ俺は、学生でいたかっただけなんだ。

親に甘えていたいだけなんだ。

働きたくないだけなんだ。

好きなことしていたいだけなんだよ。


知ってるか柿原?学生ってのは無敵なんだぜ。

何だってできるんだ。

欲しいもの、なんでも手に入るんだ。

頑張れば、本気になれば、全部手に入るんだ。

お前はそれを、手に入れに行くんだよな。


でも俺には、それが出来ない。そんな俺は何も無いんだぜ。何も無いんだ!俺には何も無いんだ!

俺はいつだって、本気を出せば全てを手に入れられるんだ!

だから欲しいと思えるものが何一つないんだ!

だから俺は何も持ってないんだよ!









ふと、俺は思いついた。

そんな現状を打破する方法を。

たった1つの唯一無二の方法を。



そうだ、あるじゃないか、、、!

なんで忘れてたんだ!

答えはずっとそばにあったんだ!

俺が唯一欲しいもの!

ずっとずっと欲しいもの!







彼女だ!



そうだ!決めたぞ!

柿原、俺も決めた!


俺は彼女をつくる!

お前の夢と比べたらちっぽけだけど!

それでも、始めて欲しいと思えたんだ!


俺は彼女をつくる!






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