#051「ポーレチケ」
「会場の分散化に、新施設建造計画の見直し」
「増えすぎた予算を削減するのは良いが、今から間に合うのだろうか?」
「間に合わせるしかないわよ。四年後に開催することは決定してるんだから」
「旗も受け取ったからなぁ。――海外で発見した、おかしな日本食」
「天麩羅もラーメンもカレーも、日本発祥の料理ではないけど」
「アレンジされすぎて、原型を留めてないものな」
「旅行先で和食が恋しくなるのも、納得できるわね。――無料の無線ラン・スポットに潜む危険性」
「便利ではあるが、個人情報を抜き取られないように細心の注意しないといけないし、公共の場だということを忘れないようにもしないといけないんだな」
「見えないところで進行して、気が付いたときには手遅れになるのよね」
「病気と一緒だな。――炭水化物の多量摂取による健康リスク、夜型生活による精神疾患」
「肥満とか糖尿病とか認知症とか。歳を重ねると、何かと気にしなきゃいけないことが増えるみたいよね」
「生きてる限り、老いは避けられないが、先延ばしにしたいところだよな。――何で、こんな年寄り臭い発言をするようになったかなぁ」
「変わったわよね、あたしたち」
「あぁ。下世話な話をしたり、変な動画を見て馬鹿笑いしてたりしてたのになぁ」
*
「大物司会者やベテラン・タレントが、深夜枠に移動してますね」
「キツイ言いかただけど、どのタレントも飽きられて始めてるからじゃないかな?」
「たしかに、また、いつものお約束かと思うことが多いですね」
「もう、その手のリアクションはいいよって、ウンザリするよね」
「定番化してくると、ともすればマンネリズムに陥りますからね」
「だからと言って、あまりに突飛なことをするとキャラクターに似合ってないって非難を浴びるから、難しいところだよね」
「ギャップを活かせると良いんですけどね。――レンズが曇ったんですか?」
「眼鏡を外すと、ギャップが出来るかと思って」
「多少、顔の印象は変わりますけど、ギャップというほどでは」
「イメージ・チェンジ失敗か。苦竹さんは、いつも横分けにしてるけど、かき上げると、どうなるの?」
「おでこが広いので、あまり出したくないのですが、……こんな感じです」
「雰囲気が違うね。活発な感じがする」
「落ち着かないので、下ろしても良いですか?」
「いいよ。気にするほど額が広くないと思うけどなぁ。――制作費削減で漫才ばっかりだったけど、またコント熱が再燃してるみたい」
「コントは、落語や漫才と違って、舞台セットや様々な道具が必要ですからね」
「あえて無機質なセットを使って、パントマイムで表現する芸人もいるけどね」
「観客それぞれの想像力に頼るんですね?」
「そういうこと。お膳立てしすぎると、おなかいっぱいになって退屈しちゃうから、ちょうど良いと思うんだよね」




