表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/67

#026「グウの音」

「朝夕が冷えるからニットを着てきたんだけど、暑くて堪らないわ」

「気温は下がって少し涼しくなったが、湿度は高いままだな」

「ムシムシするよね。――五年ぶりのラニーニャ現象の影響で、今年の秋は暑さが続くらしいよ」

「それじゃあ、今年の冬は暖かくなるの?」

「そうそう単純なものでは無いぞ、黛」

「さまざまな面から分析されてるけど、これから気温がどうなるかは、冬になってみないと分からないというのが本音みたい。科学者は、予知能力者じゃないからねぇ」

「何だぁ。予報として、ぜんぜん当てにならないじゃない」

「何とかと秋の空って言うじゃないか。――フゥン。キャスト予想が盛り上がってるようだな」

「あっ、このマンガも、今度ドラマ化されるんだ。最近、アラ・サー女子が主役の話が多いね」

「三十歳前後までに何をしたかで、その後の人生が大きく左右される風潮があるからじゃないかしら?」

「身体面でも、精神面でも、社会面でも、重要な分岐点に当たる年齢らしいからなぁ」

「それから、ラブ・ホテルの舞台裏を描いたこのマンガも、実写化されるみたいだよ」

「何だか、修羅場の連続する作品になりそうね」

「ホテルといえば、京都のホテルでは、外国人来日者向けの改装が進んでるらしい」

「小売業でも、外国語に堪能なスタッフを増やしてるよね」

「東京五輪の開催に合わせて、観戦客の取り合いになりそうね」

「大規模な経済効果が期待できそうだな。そのあとに燃え尽きなければ良いが」

「安心して招き入れるためにも、災害復旧や外交関係の改善を急いで欲しいところだよね。そうそう。四月の地震で販売休止していた名菓が、再び店頭に並ぶようになったそうだよ」

「熊本城の石垣を模した構造の、あの和菓子ね」

「復興へ向けて、一歩前進だな」

「スイーツでは他にも、高級なショート・ケーキの特集記事もあったよ。ほら」

「美味しそうね。でも、値段が四桁だから、気軽には手を出せないわね。――あっ」

「腹の虫は正直だな」

「今のはデリカシーに欠ける発言だよ、五十嵐くん」

「平成生まれの昭和男に、デリカシーは理解できないわ。関白亭主になって、不倫されて、熟年離婚されてしまえ!」

「嫌な未来予想をするな、黛。縁起でもない」

「演技といえば、文化祭の劇で代役を頼まれたんだってね」

「そうなのよ。クラブで案内放送があるから、クラスのほうは遠慮したかったんだけど、入念に外堀を埋められちゃってたみたいで、断れなかったのよ」

「黛が言い返せないほどだとすると、陰で着々と交代話が進められてたんだろうな。まっ、選ばれたからには、頑張れよ」

「練習が忙しかったら、無理してクラブに顔を出さなくても良いからね」

「ありがとう」

「でも、そうなると、なかなか三人揃わないことになりそうだな。――最近、肩の調子が悪いから、重いものを持ちたくないと思っていたところではあったが」

「部室の片付けは、先送りだね。――あとで、オススメのストレッチを教えてあげるよ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ