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エッセイ

あなたの作品の総合評価が0ptである本当の理由

作者: いかぽん

 僕は今日、この小説家になろうというサイトに初めて作品を投稿して、たいそう興味深い事態に遭遇した。

 投稿した作品のPV数が、恐ろしく少ないのである。


 ここでおおっぴらにどことは言えないが、別のとあるサイト(と言っておこう)で投稿した場合は、たいていどんな作品でも、投稿直後の1時間で数百程度のPV、1日で数千程度のPVが付く。

 僕も何度か作品投稿を行なったが、たいていはそんな感じだった。


 ところがこのサイトで投稿した作品は、最初の1時間で12PV、その後の数時間は1時間あたり0~4PVという状態であった。

 投稿される作品数があまりにも多すぎて、発表された作品を総なめにしていこうと考える読者の数が、あまりにも少なすぎるのだろう。


 このサイトに投稿された作品の多くは、多くの人から、そもそも読んでもらえないのである。

 読んでもらえないというのは、作品の内容が面白いかどうか以前の問題である。

 どんなに面白くても読んでもらえないとまでは言わないが、そこそこ面白い程度では見向きもされない可能性が高い。


 だから、自分の作品が(自分では結構面白い作品だと思うのに)評価されないと嘆いている人は、面白い作品を書く努力(いやもちろんそれも大事だけど)よりも前に、まずPV数を増やす方法を考えるべきだろう。


 もちろん、万人受けだったりとびきり面白かったりする小説を書けば、雪だるま式に評価もされるだろうが、作品の面白さだけで評価されるのは、おそらくウン万人いるであろう作者の中でもトップクラスに(少なくともトップ数十人に数えられるほど)面白い作品を書ける人に限られるだろう。

 少なくとも、1000人の作者の中で1番になれるぐらいの実力が必要である。


 もっとも、PV数を増やす方法に関しては、ここでは述べない。

 僕の頭で自分の作品のPV数を上げる方法をいくつかは思いつくが、僕の持っている個人リソースに起因する方法がほとんどなので万人向けではないし、そもそも決定打と言えるほどの方法でもない。


 ぶっちゃければ、この作品だって半分は売名目的だ。

 このサイトを閲覧している人の少なくない人数は、自分の作品が評価されなくて苦しんでいる作者さんであろうとあたりをつけて、このタイトルの作品なら、そういう人に読んでもらえるだろうと画策して書いている。


 大変見苦しいと思われるだろうが、これだって僕が思いついた、自分の作品を少しでも多くの人に読んでもらうための方法の一つである、

 ここで作品を読んでもらって、僕という作者に興味を持ってもらえれば、別の作品を読んでくれる人も増えるかもしれない。

 (そして、こういうプライドを投げ売った作品がそれすらも外れると、非常に恥ずかしい(笑))


 閑話休題。


 僕がここで述べたいのは、総合評価が0ptであることは、その作品が面白くないことを示すわけではないという事実だ。

 以下にデータを用いて、それを説明してみようと思う。


 短編作品で総合評価ポイントに優れた作品をいくつかピックアップして、その数字を見て行こうと思う。

 短編作品の総合評価トップ3と、総合評価ランキング100ページ目の後ろから3作品までをピックアップしてみる。

 (槍玉にあげられてしまった作品の作者さんが万一この作品を見ることがありましたら、僕の取り扱い方に何か粗相があっても、有名税だと思ってご容赦願えると幸いです……)



★短編総合評価トップ3


[猫と竜]

総合評価ポイント:15,991pt

評価人数:1,234人 評価点:11,731pt(平均評価:9.5pt) ブックマーク2,130件

PV:265,849 ユニーク:114,050

PV/評価点=23


[その女、悪女です。いいえ、それは濡れ衣です!]

総合評価ポイント: 12,934 pt

評価人数: 802 人 評価点: 7,338 pt(平均評価9.1pt) ブックマーク: 2,798件

PV:596,250 ユニーク:203,936

PV/評価点=81


[ROBOT HEART【1】]

総合評価ポイント: 12,798 pt

評価人数: 994 人 評価点: 9,600 pt(平均評価:9.7pt) ブックマーク: 1,599件

PV:116,798 ユニーク:80,754

PV/評価点=12



★短編総合評価100ページ目


[魔王改め]

総合評価ポイント: 251 pt

評価人数: 22 人 評価点: 201 pt(平均評価:9.1pt) ブックマーク: 25件

PV:24,129 ユニーク:13,295

PV/評価点=120


[あなた誰?]

総合評価ポイント: 251 pt

評価人数: 23 人 評価点: 195 pt(平均評価:8.5pt) ブックマーク: 28件

PV:9,735 ユニーク:5,687

PV/評価点=50


[銀色の聖花]

総合評価ポイント: 251 pt

評価人数: 19 人 評価点: 155 pt(平均評価:8.2pt) ブックマーク: 48件

PV:14,431 ユニーク:8,153

PV/評価点=93



 なお100ページ目の作品というのは、総合評価が2,000位程度の作品であるということ。

 作品総数が120,000作以上あるのだから、2,000位程度の作品でも、トップ2%以内に入るほどの評価がされている作品ということになる。


 ここで僕が注目したいのは、PV数を総合評価ポイントで割った数字だ。

 作品の最後の行に書かれている、PV/評価点というのがその値。


 この値が低ければ低いほど、その作品を読んだ読者の多くが、その作品を高評価している、あるいは気に入っていると見て良いだろう。


 さすがにトップ1位と3位は恐ろしい数字をはじき出しているが(特に3位は異常……)、それ以外の4つの作品は、この値が50~100強程度に収まっている。

 ここから、トップクラスに面白いと評価されている作品の多くでも、PV/評価点=50~100強ぐらいに収まっているであろうことが予想される。


 したがって、PV/評価点が50~100強ぐらいの範囲に収まる短編作品は、その作品を読んだ人からは、それなりに十分面白いと評価されていると言えると思う。


 転じて、あなたの短編作品に目を向けてみてほしい。

 PV数と、評価点との比較値はどうなっているだろうか。


 PV数が1,000に及ばない程度であれば、総合評価0ptの作品でも、1人の読者が気まぐれに5/5評価を入れれば、10ptの総合評価が付き、それだけでPV/評価点は100に届く。

 4桁前半のPV数でも、2~3人程度の読者が気まぐれに同じことをすれば、同様だ。

 言い方を変えれば、同数の読者が気まぐれに評価を「入れなければ」、総合評価は0ptのまま動かない。


 さすがにPV数が万に届くほどの数になってくれば、総合評価0ptは恥じるべき数字になってくるのかもしれないが、PV数4桁前半ぐらいまでの総合評価0ptは、たまたまそうであるだけの可能性が、十分にあると思われる。

 評価もブックマークも付ける習慣のない読者が、それだけ多いということだ。


 ラノベでは、その作品の1巻を売るのはイラストレイターの実力、2巻目以降を売るのが筆者の実力と言われることもある。

 なろうでは、読者に最初の1話を読んでもらうための仕事も、筆者がしなければならない。

 それは読者が興味を持つようなタイトルの付け方だったり、あらすじの書き方だったり、あるいはほかの方法を使った宣伝広告活動であったりするかもしれない。


 あなたの友人に、そういうのが得意な人物はいないだろうか?

 いるのだとしたら、相談してみるのも面白いかもしれない。その人物が暇で、かつ興味を持ってくれたなら、あなたの作品のPV数を増やすための画期的な方法を思いついてくれるかもしれない。

 (その代わりに、あなたの作品の悪いところを容赦なく批判する読者が、1人増えてしまうかもしれないが)

 だいたい小説家などと言うものは、芸術家的なもので、そういう世知的なことには疎いのだから……。


 以上、ご精読、ありがとうございました。

 あなたのなろうライフに幸あらんことを!


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PV/評価点は、主に短編作品の評価基準として考えたものです。 連載作品の評価基準についてはこちらを見てみて下さい。
― 新着の感想 ―
[一言] ためになりました!
[良い点]  為になる投稿、ありがとうございます。  先月からなろうで投稿を始めた初心者です。初投稿作は少ないながらも高評価を頂きました。  ただ、その割にPVやブクマが伸びません。どこか致命的に悪…
2020/12/19 17:54 退会済み
管理
[良い点] 勉強になりました! PVポイントレシオと名付けましょう! やってみます!
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