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霊界電話

作者: 紅凰
掲載日:2010/12/14

最先端の技術であの世の人と会話出来る代物が開発された。その名も「霊界電話」と言うらしい。



そんな夢のような話を聞いたのが半年前。ちょうど最愛の彼女が亡くなって3ヶ月の時だった。

こんな都市伝説じみたものは信じたくなかったが、彼女の声が聞けるならなんだってしてやろうと思った。

例の「霊界電話」というやつはどうも青森にあるらしい。

しかも一回の利用料金が10分100万円とかなり破格ということ。

だから俺は必死こいて働いた。

来る日も来る日も朝昼晩までほとんど休まずに働きつめた。

身体の事なんて気にならなかった。

ただ、彼女の声が聴きたい。

それを支えにして無我夢中だったんだ。


それから半年で、もともとの貯金と合わせなんとか250万もの金を作ることが出来たのだった。



そして今。

俺は青森にある「霊界電話」の前に並んでいた。

事前に係員に俺の前には長蛇の列。後ろにも伸びている。

皆、これから思い思いの故人に連絡するのだろう。

皆一様に緊張した面持ちで並んでいる。

だが、俺だけは笑っていた。

遂に彼女の声が聴けるのだ。

彼女と話せるのだ。

笑いが込み上げて来るのも仕方ない。

待つこと四時間。

俺の前に並んでたやつの通話が終了したらしい。

嗚咽を漏らしながら足早に去っていった。

俺の気分は最高潮に達する。何を話そうか?

彼女は喜んでくれるか?

とりとめのない妄想を、己の中で繰り広げながら受話器に歩み寄る。

200万と引き換えに手に入れた彼女の番号用紙を手に。「プルルル…プルルル…、こちらは霊界電話サービスです。お客様のお掛けになったお相手は霊界におられません。まだ成仏していない可能性が―」

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― 新着の感想 ―
[気になる点] ジャンルがホラーっぽいです。 [一言] オチをここに書いてよいのか分かりませんが、ぶらっと立ち寄った“永遠の風”というものです。 はじめまして 電話をついにかけることのできた主人…
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