『次』を紡ぐのはいつだって新入社員 ③
「あたしが、『チーム全員が条件を達成』
かなが『羊を討伐して『揚げる』』
みかが『牛の討伐』
お前がテリーね、、、
ほんっと今回もやっかいだわね、、、
はぁ、、、 また今回も見送りかしら、、、」
???
そんなに難しい条件なのか?
一応『羊』は過去に何度か調達してきた
その他の『牛』だの『テリー』もそこまで困難なやつらなのか?
言いたいことをぐっとこらえて周りを見渡す
なんか知らんけど
みんなが不安な目線を俺に送る
え、、、俺?
『テリー』こと『照り焼きバーガー』は
マケドにおいて、過去数十年前から根強い人気を誇る商品だ
『うまさに垣根なし』
マケドはもちろん、MOS、キライ家でもラインナップされている食材である
「あ、あのさ、 一応これまでに羊とかは狩ったことがあるんだけど、、、
『テリー』ってそんなに不安がるほどやばいの?、、、
だ、だってさ、ぼくもそうだけど、みんなそれなりにこの世界で働いてきたわけだから、そんなぼくたちが協力すればどうにか 、、、ならないかな?」
まだまだよくわからないことが多いこの世界なので自信はないが、
一応思ってみたことをゆってみる
MOSの野郎が確認のために言う
「これまでに『テリー』を討伐できた人っている?」
、、、沈黙が流れる
『肉こそすべて』のキライ家 みかさんが言う
「討伐したことはないけど、見たことはある、、、
あれはちょっと無理かも、、、
あ! でもね、『今のあたしなら』ってことだから!
いつか先輩たちみたいに当たり前に狩れるようになるよ!」
「あ、あたしとはちょっと相性が悪いかも、、、
で、でもみんなが動きを止めてくれたらいけると思う、、、」
リュウタッキーのかなさんが、メガネを クイッ とする
そして自信があるのかないのかわからないことをつぶやく
MOS野郎が言う
「あたしだってまだ『テリー』を討伐したことないの。 担当が違うしね。
わかった? 今、このメンバーで誰も『テリー』を狩ったことがないわけ。
しかも『今の状況』だと、あたしの能力ともちょっと相性が噛み合わないんだよね」
この流れで名乗らないなんてやっぱむかつくやつだ
選民野郎め
「あ、あのさ、一応ぼくは前衛がポジションなんだ
何度か前衛として立ってきたから、たぶん、どうにかその『テリー』を引き付けられるかもしれない その間にみんなが攻めて討伐できない 、、かな?」
MOS野郎が言う
「あのさ、 あいつの『通り名』を知っててそんなことゆってんの?」
『通り名』とはそのモンスターの特徴をわかりやすく伝えるものであり、
若干企業によって変わったりする
一応、あの角刈り羊は、ポピュラーな異世界動物である
それ故、マケド以外でも、MOS、キライ家、リュウタッキー、などなど
いくつかの企業があるがどこにいっても『羊』で通じる
自由な鳥から人間魚雷へ
「あれが『テリー』の通り名よ あんたほんとに持ちこたえられんの?」
こっわぁ、、、
無理 聞いただけで震える
過去の偉人たちが、多くの調達者や探索者たちが、
そう名付けただけの意味を鳥肌を持って感じる
「ご、ごめんなさい もっと詳しく聞かせてほしい、、、
それから、どうにかならないかみんなで考えさせてほしいです、、、」
まずは全員の達成条件をどうクリヤするか作成会議を始めた