第3章 共同作戦 ⑦ 受け継ぐもの 1
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ドドドドドドドドドドっ
遠くで滝が流れる音が木霊する
ぴちょんっ ぴちょんっ ぴちょんっ
「 は? ここ、どこだよ、、、 」
ぼぉーーーーーーっとする意識が覚醒する中、
鮮明に映りだす老人の不安げな顔、、、
!!??
「 俺は枯れ専じゃねぇっ!! 」
すかさず、的確に、心配している風を装った『ヤリ目』老人のあごめがけ、
遺憾の意を発射する
「 な、 なんじゃこのクソガキっ! 」
トン タッ トン
ドっ ゴっ ドぅ!!!
仕返しとばかりに老人とは思えないナックルをほおってくる
はぁ、、、 まぁったく、
昨今のクソガキはこぉ~んなのばっかなんじゃのぉ、、、
初めての邂逅を今でも覚えている
ひどくがっかりする老人
これが初めて『 師 』となる老人との出会いだ
なんだこの老人!! 老人って皆ひ弱だと思ってた!!
ばかみてーに青短が生産される
いったっ!!!
このやろっ! このやろっ! このやろっ!!
ぶんっ しゅばっ! ぶんっ ぶんっ ぶんっ
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気が済むまでじゃれあった後、ようやく自己を紹介することになった
人が分かりあうには、まずは争って、一呼吸ついた後、ようやくなのだ
「 なぁ、、、 あん? おめーは誰だよ 地底の老害族とかか?」
「 ほぉ、、、 ヒトの言葉を喋るか , , ,
クソのガキかとおもーたら『ヒトマネ』じゃったか , , ,
群れはどこじゃ? これ以上人様に迷惑をかける前に根絶やしにしてやるわい 」
ゴッ ドチャ!!! がっ がっ がっ スガガガガガ!!
始まる木戦 始まる徒手空拳
ふるう木製に難なく相対する『 ヒトマネ 』
こいつらっ! ドガっ!! ヒト型のやっかいなところはっ! ごっ!
『 学習能力 』にある
『 運よく生き残った種 』がどんどん『 学習 』するのだ
下手に逃すとのちのち大きな脅威となる
既に過去何度も、調査のために派遣された『世界の暴君』部隊のせいで
脅威度が増した歴史がある
戦力の逐次投入により、用いた装備を奪われ、次々被害を増やす結果となった
その後、
暴君は字名の通り、自国のダブルS級を2名派遣し、その地を焦土へ変えた
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ここがどこだかわかんねぇけど、こんなとこで時間をくってる場合じゃない
俺が無理言ったせいであんなとこでふんばるあいつらをほっておけるわけがない
でもまさか『ヒトマネ』の集落だったとは、、、
時間をかければかけるほど、じわじわ討伐レベルが上がってしまう , , ,
速攻だ 『 人 』に比べ知能指数の低いこいつらは騙し討ちにかぎる
俺は笑顔をふるまった
おかわり自由だ
敵意を隠す 違和感を与えないことがこの所作の真骨頂なのだ
俺は人畜無害なグリップを上目遣いで差し出す
『 ぼくたちはお友達さ!』
言葉が通じずとも豊かな表現力で殺意をカバーする
木製のグリップをべろべろなめながら握手を求める
ほ~らほらほらほら、 おいちぃ~よっ?
甘くてすっぱいグリップだぉ ?
怖くないよ? おいちぃよ?
あぁ ⤴ おいちいからさ ずぇ~んぶっ ぼくがたべちゃおっかな
べろべろなめあげる
握った瞬間がおめーの最後だ
奪いとった野郎の利き手をドラゴンスクリューが如く巻き上げ、
その回転の勢いのまま、野郎の後頭部に木製をお届けする予定の未来技だ
はっ はっ はぁ
想像するだけで興奮する大技の未来に吐息がこぼれる お、 おでの未来ぃ
「 ほ? 試合開始前の挨拶かの? 律儀なヒトマネもおったもんじゃわ
だがの、 いくら人を真似ても きもいからすぐばれるんじゃよ 」
ゴッ ドグシャっ! ゴッゴッゴッ ズガガガガガガっ
ヒトマネのくせによくしゃべる野郎だわ !!!!!
ヒトマネにヒトマネ扱いされて激おこだ
こいつらほんっとに昆虫より頭がいいだけにカンにさわるんだよな
いらついた俺は20分近く木製片手にこのヒトマネ野郎とダンスを踊る




