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第3章  共同作戦 ⑥  ヴァルナ平原の過ち

ぅおおおぁあああっ  RIGHTっ レッグっっ !!


いびつに膨れ上がる右足から繰り出される『蹴り上げ』が

豆腐にメスを入れるかのように打ち上げられる


スッ    っパンっ    ずっ  ざざざざざっ


利き足から右半身にかけて機動力を無くした鹿が、2つに分かれ地面を転がる

逆上がりの台を4つ重ねたほどの巨体が緑色の血しぶきを上げる







LEFTっ スタンプっ !!!!

ずどっ  ずどどどどどどどぉっ!!!!


無慈悲に繰り出される上下運動が

機械化された強靭なムカデを細切れにスタンプし、土に還す

痙攣する尾から、触れれば無事では済まないであろう紫色の液体が土を焦がす










調査地を目指し進むにつれ、戦いは激しさを増すばかりだ











「 隊長殿っ!! この一帯に異常は見られないように感じます!! 」


暗に『 ここはもはや適正レベルを超えかけている 』ことを告ぐ


異常は見られないが、このチームの適性を明らかに超えていることは明らかだ










気を抜けばあっという間だ


あっという間に死寝る










だが、何の成果も得られていない










、、、 何の成果も得られていないのだ










、、、  死寝るかよ










何の成果もないまま死寝るかよ !!!


ー ー ー そもそもよぉ    誰も死寝せるわけねぇだろ!!











、、、    正社員の俺様が出張ってんだぜ?


ギンっ!!










$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$









コンコルド効果って知ってるか?


ー ー ー  知らない?





簡単さ













もう  『引き返せない』  ってだけなんだよ













「 ゴッ  どしゃっ   」


ベナンドナーの横を駆け抜け、  死角を突こうとする穴熊をかっとばす


あんときの地獄のお姫様に比べりゃねむてースピードだ





おい 笑





穴熊のくせに『出張る』から『動き』が乱れんだよ !!


それじゃあ六段どころか五段戦だって挑ませられぇなっ  ごがっ!









柳のようにしなる木製を奏でる


、、、  まっぴらなんだよ









それなりに修羅場をくぐってきた木製を遺憾なく発揮する


、、、  なめんなよ?







ドっ  ごがッ    ズッ ドッッ!!!


木製の鳴き声が響くたびに過去の自分の不甲斐なさが蘇る









、、、  もう   いやなんだよ










ドっ  ごがッ    ズッ ドッッ!!!










あんな気持ちはもう!  まっぴら!  なんだよっ!!!




振るう


振るう!  振るう!!  振るう!!!





視力が 2.0 ?

0.01 ?





そんなもんが関係ないほど次から次へとあふれ出てくる












ー ー ー 関係ないね













ドっ  ごがッ    ズッ ドッッ!!!


ドドドっ   スガっ   ガガががガがガががガ!!!!







何が契機なのかはわからない


だが、      次から次へと『森』から『ソレら』が溢れ出す









!!!!!!!!!!!









ー ー ー  一応さ        あずかってんだよ





『こいつら』をあずかってんだよ !!!    

















マケド、         なめんなよ?
















一体何のために自分がここにいるのかわからなくなってしまう、、、


今回の原因の一端だけでも持ち帰らないと

一体何のために自分が選抜されたのか、、、










「 もう少し!  もう少しだけお願いします!! 」


一体 俺は何のために自分が選抜されたのか , , ,


もう役立たずはやなんだよ!!!












俺は、、、     誰かの期待に応えたいんだよ、、、












、、、  これが、




こんなかっこつけたばかみたいな意地が










、、、 意地が



、、、   ばっかみたいな   意地が








こんなことになるなんて思いもしなかった













$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$













激戦を繰り広げ、しばしの休息を得る


疲弊するコーズウェイ隊のメンバー






シュコシュコシュコっ


シェイクしたキライ家特性の原液を飲み、活力を取り戻すコーズウェイ隊

だが先ほどまでの勢いはない







ー ー ー   明らかにチームの適性を超えている








疲労は明らかだ







ガサガサっ


矢継ぎ早に襲ってくる異世界産













『適応できないなら死ね』













休む間もなく繰り広げられる異世界交流戦













LEFTっ      ぱりぃっ!!


はじけ飛ぶ羊


左の手のひら  触れた瞬間に発動する発勁









だがそんなことは関係ない


まるでどうぞと言わんばかりに、、、









薄暗の森から次から次へとなだれ込む  突っ込んでくる









周りは異世界産の木々が生い茂る


索敵が非常に困難だ


想像してみてくれ






学校の帰り道、 仕事の帰り道、  たまに見かける雑草だらけの空土地

自分の身長より高い名前も知らない草が1m後ろも見えないほどに鬱蒼としている


駐車場にするなりマンションを建てるなりしろよっ!


なぜか局所的に、『森』の反逆を感じるそんなスポットがあるだろ?

そのスポットから突然変質者が飛び出してくるんだ





『 ヲ ォを ヲ帰りな ナナ さいまセェェ  ぐグ ご受信様ぁ!!! 』  





気づけるわけがない


『野生』を失った人類、 MHK関係者だって無理だ






そんな人類に『生い茂る』闇から『生』をぶつけてくる


『 主人リョうをっ  主、受人料ヲ おっ 支払イまっせイィイっ 』






「 ゆうがっ !!? 」


みかさんが俺を庇うように羊をとっさにはじく








薄暗い森から立て続けに現れた羊をいなす


だが『物量』には敵わない








ドドドっ  ドドドっ  ドドドっ  ドドドっ


物量を武器に多くの種が駆け抜けていく








!!!!!??


次々に大質量の生物が駆け抜けいく









ドドドっ  ドドドっ  ドドドっ  ドドドっ  どんっ!!


決死を纏い、死を擬態した『一部』の羊が渾身を込めてゆうがへ体当たりする




!!!!???  隊長殿っ!!











ざぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


フルドラの滝が流れる


指揮官が激しい滝壺に消えていく、、、










「 隊長っ !! 」


「 将軍っ !!! 」


「 お、  お兄ちゃんっ !!!! 」











想い想いに冷蔵庫が慟哭を上げる










「 っっ!!!    まどうなっ!!   陣形を維持っ!! 」


ヴァルナ平原とフルドラの滝 近郊


陽色を背に、檄を飛ばす若い将        叫ぶ

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