第2章 引率 ⑩ 冬の申し子
吹雪く風、、、 暴風?
シらん!!
そんなの知らんシ!!
凍てつくような感覚、 研ぎ澄まされていく感覚、、、
久しぶりの高揚感に感情を抑えられない
荒れ狂う風、 暴雪に乗っかって、
『 あのくそ野郎 』を目指す
「 回 雪 っっ !!! 」
後先なんてどうでもいい 死ぬっほど どうでもいいっ!
吹きすさぶ雪と風に身を任せ、思いっきり地面を叩きつける!!!
ドバァ!!!
既に白化粧となった平原に、全身全霊の高速回転で
白く透き通るような木製と一緒に追っかける
ホんとにキレイなんダ
ほんトにきれいナんだよ こんな木製見たこトねぇヨ
ソんなこれをさ、 ー ー ー 食らったらどーなんだろな
『 美しい木製 』 をあいつにお届けするために追っかける
振れば雪が舞い、 歩けば凍る
ぶち当てれば周りがカチコチに凍っていく
俺の『 指先 』に、そして『 体の端々 』から順に霜が降りる
辺り一面、春と冬が混在する意味不明な景色だ
あっちでは春の七草が咲き乱れ、こっちでは七草が凍る
なんてキレイなンだ
コのまま ずっと冬でイいのに、、、
こノまま、
KO, , , コのまマ , , , ナニもかもトまってshiまえばイEのに、、、
ピシッ パキン
つい狂笑を浮かべる
狂笑を浮かべたほほから氷が割れ地面に落ちる
どうやら軽く凍ってたらしい
漲る『 力 』とは逆に、
時間をかければどんどんどんどん自身が凍てついていく
言われなくてもわかっている
徐々に徐々に『 高まる力 』と『 冬の訪れ 』を感じる体、、、
べろりと相棒を舐める 舐め上げ、、、
ビチびちビチっ 痛っった!!!
凍りついた棒切れを舐めた舌が張り付く
あまりの痛さに我に返る
ナニかに引っ張られていた意識が強引に取り戻される
、、、んの野郎 !!
ふわりと避けたあの野郎を追いかける
立て続けに高速縦回転であの野郎を
追っかケる 追っかけル!! 追っかケル!!!
ドバァっ パッ
ドバァン パッ
ドババァっ パパッ
帰宅部のおめーは知らねーだろ
ー ー ー 思春期の部活生なめんなよ
避けられようが関係ない
そんなの知らんっ!!!!!
、、、 だってそっちには及第点がいるんだもん
これがバッティングセンターなら間違いなくホームランだ
待ち構えてたようにメイスを 振るう!!!!
「 去年の雪 !!! 」
どっぱぁぁん!!!
食らったどてっぱらを境に、そこから上下に凍りつく汚嫁さん
凍てつき中空に打ち上げられた先に
既に瑞雪は降りている
「 二刀流十手術 締雪!! 」
『 鉄 』と『 絶対零度 』
白いエンジンをふかす十手が汚嫁さんを追撃する
「 固まれ! 凍れ!! 止まっちまえや! ぅおらぁあっ!!! 」
バシッ びきっ
バシバシバシバシ! ピキピキピキ ピキピキピキっ
ズドドドドドドドドドドドドドドドっ
十手の連撃が直撃するたび瞬時に凍る汚嫁さん
サ、、、 さムぃわぁァ、、、 サムいのは イヤなのよぉ、、、
スガガっ!!
とどめと言わんばかりに汚嫁さんの両腕を縫い付けるように十手を地面に突き刺す
繰り出すパイセンの横には既に次の『冬』が待ち構える
及第点が白く透き通るような光を放つメイスを高く掲げる
荒れ狂う豪雪にはためく冬衣を纏い、パイセンが追加の十手を下手に掲げる
ぶんっ!! しゅばっっ!!!
神々しく振り下ろされるメイス
全身のバネを駆使し、下から上へ、両の腕を、零下を纏って渾身にかち上げる
イ ヒ カ
「「 井 氷 鹿 !!! 」」 ヒュゴっ!!!
吹き荒れる白い雪を纏った風が上下から混ざりあう
、、、そう、 ただの風切り音だ
冬の平原に一陣の風切り音が吹きすさぶ
雪煙が舞い散る後に、 氷像がただ1つ
両の手を空に向け、 恨めしそうに手を伸ばし凍てつく汚嫁さん
辺り一面が白一色だ 季節を容易に塗り替える
「 ー ー ー ふぅっ はぁっ、
ー ー ー ふぅっ はぁっ
ー ー ー ふぅっ はぁっ、
どう?、、 賭けには勝てたかしら 」
RED SEALS 『 Winter General 美冬 』 が途切れ途切れにつぶやく




