第2章 引率 ③ それぞれの特性
「 ひぃ~~やっほぉう! 」
「 ほぉ~らほらっ! どっこまで逃げんだよぉ! 」
ユタラプトルと細マッチョを掛け合わせたクォーター的な鳥の群れが
ドドドッと地面を踏みしめる音に包まれる
『にゃおっ にゃおっ! にゃおっ!!』
いともたやすくナゲットの群れを狩るチャラ男ども
「「 雪花! 雪草!」」
あるナゲットは突然そこに氷漬けで咲く
あるナゲットは急に凍りついた足のせいで足が引きちぎれて転がる
まともに動けなくなって佇むもの 骨が折れてにゃあにゃあ騒ぐもの
それぞれだ
自分との生まれ持った才能の違いに、実力に、くやしさが込み上げる
まさに『能力』
これぞ『能力』だ
え??? なにこれ?
初めてこーゆー系のふざけた力を見て驚いたのは店長以来だ
だって基本、俺が働く支店の先輩方は パッ と見だけではわからない
『肉弾戦』系だしね
ゆえに、パッ と見ただけでわからせられてしまう
、、、くやしい 、、、なんでこんなやつらに
ゴッ! ゴシャッ! ゴッ! ゴッ!
凍りついた花やその場に佇むもの、足がなくなったものに
次々とメイスを振るう及第点
初めて異世界に迷い込んだ際に殺されかけたナゲットが
いとも簡単に狩られる
死ぬほど痛い目に遭え!
死ぬほど苦労しろ!
あれほど切望した未来はメイスの音が鳴るたびに崩れていく
「 しっかり見ておけ 」
パイセンが ポンっ と俺の肩に手を置く
何を見んだよ! お前の情けないつらか! あぁん?!
お前程度の十手さばきじゃまるで歯が立たないってか!?
言いかけて ぐっ と飲み込む
「 俺らにはできて、あいつらにはできないこともあるかもしれん
持ちつ持たれつなんだよ 『この場』ではあいつらは俺らより上だ 」
くやしい! くやしい!! くやしい!!!
結局才能かよ!!
パイセンへの好感度が急激に下がる
この負け犬野郎 お前は『負けど』ですらねぇよ!!!
こんなにくやしくてムカつく思いをしたのは久しぶりだ
やっぱこなきゃよかった!
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「 ふぅ~~~っ いい汗かいたっ どっすか? いけるっしょ? 」
戦闘力と自信が見事に比例したやな野郎だってことはわかった
俺はくやしくてうつむく 何も言えない、、、
「 さすが RED SEALS のみなさんですね すごいです
私たちではこんな風になんてできないですよ 」
「 これくらいあたぼうっしょ 」
「 え? これで合格~? ちょっと拍子抜けぇ~ 」
「 ナゲットも狩れたのでこれで終了ですね
こんな短時間でほんとにすごいことなんですよ? 」
普段こんな風にヨイショするパイセンを見たことがないだけに腹が立つ
「 このままこいつら生きて帰していいんすか?
なめられっぱなしじゃないっすか! 」 コソコソ耳打ちする
ごつん!
「 言ったろ? こいつらは『お客様』だってな 」
叱られてうつむく俺
そん時だ そん時チャラ男が言う
「 うっへぇ あれっ なんっすかぁ? 花嫁コスプレぇ?w 」
!!!!!!!!
くるくるくるくるッ!! パシン!!パシンッ!!
目にもとまらぬ早業でパイセンが即座に両手に十手を持つ
ガキン! 重い鉄を地面に打ちつけて何やら詠唱する及第点
ッズァァァアアアアア!! 及第点を中心に急速に辺りが冷え込む
完全な戦闘態勢だ




