ジュン
この物語は全て創作です。モデルはありません。
百子が前バイトしていた店で知り合った女子大生のユカは、好奇心が旺盛で、以外や口も硬いコだった。容姿も中の上。
同じような友達のコをもう1人連れてWO3に会いに行く。
都内のホテルのVIPルーム。
戸川は百子達を紹介だけして、さっさとにこやかに帰ってしまい百子もそこで帰る予定だった。
何しろ美しい少年と言うか、子供が大人になる前のギリギリの儚い美しさってのを兼ね備えた男の子達と、22歳のピカピカの女子大生2人を前に百子は場違いもいいとこだったからだ。
3人はもう何回も日本に来て、語学の勉強もさせらてるせいか、片言の日本語は理解出来た。
その中でも、1番年配のジュンはと言っても百子より10歳下の25歳だが....父親の仕事の関係で昔日本にいたこともあるとかで、3人の中で1番日本語がうまかった。
そのジュンが疲れたから先に帰ると言い出したタイミングで百子も席を立つ。
残りの4人はすっかり盛り上がり状態。今日は気に入ったらそれぞれをお持ち帰りして楽しむつもりなんだろう。
ジュンが途中まで送ると言うので、百子は思わず笑った。
『いや、ここ日本だし。私あなたよりだいぶ年上だから大丈夫だよ。でもありがとね?』
するとジュンは、コーヒーを飲んで帰らないかと言う。
いや、その目立つ容姿でその辺歩かれても困るわぁと、百子は言いながらコンビニで素早く缶コーヒーを買って来て渡す。
2人は近くのベンチに座って缶コーヒー片手に少し話した。
ジュンは、今日の飲み会、百子が居てくれて座が白けなくて助かった、自分はああ言う席は苦手だから、本当にありがとうございますと礼儀正しく挨拶した。
百子も3人の中ではジュンが1番大人しそうで好みの容姿だったので、そう言われて嬉しかった。
ジュンは寿司に天ぷらにすき焼きにお刺身は散々食べて、日本料理は何を食べても美味しくて盛り付けが美しいと言った。
百子も少し酔っていたので、
『私、おすすめレストラン本、出した事あるんだよ。こう見えても売れない作家なの』
とペラペラ喋った。
するもジュンは
『じゃ、百子さんが1番美味しいと思った店に今度は連れて行ってよ!約束だよ!』
と、ぎゅーと手を握られた。
韓国人男性はすぐにハグしたり手を組んだりすると言うが、百子もドキドキしてしまう。
そして百子は、ジュンの次のオフの時、あの地方のフレンチレストランにジュンを連れて行く事になった。
百子が作家として世に認め始められるきっかけになったところ。ケイと2人で行った訳では無いがまぁ、思い出のレストラン。
ジュンとなんだかいい感じの百子。