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転機?

ダメな男です。

 しばらくして僕はその子を誘った。誕生日プレゼントのお礼にご飯でもごちそうしますって。すると快くOKの返事。やべーよ、嬉しすぎる。婚約者がいるのにこの気持ち。あーダメダメ。そして待ち合わせ場所へ行くとそこにはもうあの子が。「今日仕事辞めたの」っておい、そんな日に僕と食事してていいの?「こんなものあるんだけど・・」とその子が差し出したのは、怖いことで有名なお化け屋敷のチケット。僕は「よし!メシ喰う前に行こう!」と車を走らせた。


 山道をグングンはしる。外は大雨。普通に怖い。そして閉店間際のさびれた遊園地。そこでお化け屋敷に入る。ツンケンしたいつものイメージとは違い、叫びまくる彼女。僕の手をしっかりと握り怯えている。落ちた、僕は完全に落ちた。結婚するのに、今更人を好きになってどうするねん。バカですね、全く。


 それから何度となくデートした。もちろん婚約者とも会ってる。どっちつかず、ダメな僕。その子も「この人はもうすぐ結婚するんだから」という思いから軽い気持ちで遊び始めたのかも知れない。それがね、だんだんと彼女の方も僕が気になってきたんでしょうね。誘われる回数も増えていき、誘う回数も増えてきた。二股じゃん、僕。



人ってね、無理な状況や先のない状況で恋すると暴走するんだって。



だから不倫とかは燃えるんですよね。「私はダメなことしてる」「僕は何をしてるんだ」そう思ってしまう恋がいちばん熱くなるんですよ。誰だってそうでしょ?いけないことしてる、って気持ちが導火線になる。婚約者がいて、僕は結婚する。その日が終わりの日。2人ともわかってたし凄い燃えた。毎日楽しかった。僕の心は完全にそっちに向いてしまってた。年があけたら、2人で温泉に行こうとも決めた。それが最後に会う日ってのは2人ともわかってた。


とはいえもうすぐ結婚。長い付き合いの婚約者もおろそかにできない。段取りも忙しくなってくる。結婚式まであと二ヶ月。もし僕が本当に天才ならドラえもん作るのに。時間を戻すのに。そんな事ばっかり考えてた。長い付き合いの婚約者、そして僕にはもったいないぐらいの女の子。おい神様、何の試練だよコレ。でも僕は親や婚約者の事を考えると裏切るなんて考えられなかった。


そして大晦日。「最後の大晦日だから親と過ごす」と婚約者。バカな僕はあの子を誘った。だってもうすぐ会えなくなるんですから。その子も快くOKしてくれた。手を繋いでさ、初詣。本当に楽しかったけど、除夜の鐘ききながら何か知らないけど涙が出てきた。自分のいい加減さ、そしてもうすぐこの子に会えなくなる寂しさ。そして家で待っている婚約者。


子供の頃からいい加減で中途半端な僕。結婚しようと決めてもこの有様。女性が苦手で、遊びで捨てるなんて考えられない。女の子にはまっすぐ向き合ってきた。昔からそうなんです、別れってできないんです。僕のことを好きでいてくれてるこの子と別れるなんて考えられなかった。でもね、もうすぐ離れるんですよ。タイムリミットが来たら。


そんな大晦日の夜、僕は倒れた。なんでやねん。

続きあるんですが・・。

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