不登校の正体
…ラージビッグハイトールタワー、っと、お、ここか。
ネーミングセンスを疑う名前だなこりゃ。ラージビッグでハイトールとか両方ともどっちかでいいだろ、気持ち悪い。
それはそうと、立派な高層マンションだ。
俺の住んでいる家よりも何倍もいいな。実家なのだろうが、むかつくほど羨ましい。
「502号室…、と」
オートロックなので紙に書かれた号室のボタンを押す。
「……」
出たようだが返事がない。
「あ、あのー、去年の担任の園原だけど、」
「帰ってください」
女性の声が聞こえる。女性といっても中々若い声だ。
佐藤は確か晃、という名前だから男のはずなので、母親だろうか。
「あ、はーい帰りますねー」
「帰んのかい!」
大きな声が聞こえて俺はその場をあとにしようとした。が、ドアが開いた。
「あっあ、ああ、ま、まちがえた!」
と聞こえたので、
「お邪魔しまーす!」
「だ、だめじゃ!」
その声を無視して歓迎されたとびらを抜けてエレベーターに乗り込んだ。
…それにしてもでっかいマンションだな。各フロアに何個部屋あるんだ?80くらいあるんじゃねえか?お坊ちゃんか、佐藤の野郎。
502号室はエレベーターから降りてすぐそこに合ったので迷わずインターフォンを押した。
「本当に来た…」
インターフォン越しに聞こえた呟いたような声。
俺は気合をいれ直した。ここまで来たんだ。学校に来させて、快くAVを貰おう。
「あのね、お母さん。息子さんはそのままでいいんですか?貴重な高校生活ですよ?僕も一時期不登校の時もありましたけどね、今なら笑って話せるんですよ。将来働いたところで、高校の頃は~、あ、佐藤くん…ごめんね…といらん気遣わせるわけですよ」
「なにをわけわからんことを言ってるんじゃ!」
勢いよく扉が開かれると露出の高いパジャマを身に纏った黒髪の幼女が現れた。
「…思いのほか小さいんですねお母さん」
「誰がお母さんじゃ!」
「…え?妹さん?」
「私が佐藤晃じゃ!」
「…晃って」
「男みたいな名前だろ!好きなだけ笑えクソ教師!」
「クソとはなんだ?!」
大声でそのような言い合いが繰り広げられていると、ご近所さんがドアを少し開いて、騒がしいわね、とこちらの様子を伺っている。
それに気が付いたのか、佐藤は渋々俺を部屋へと招いた。
靴を脱ぎリビングへと行き、ソファに座らせる。
佐藤は向かいのソファに座る。
「茶ぐらい出せよ」
「押しかけてきた奴に出す茶などないわ!」
あきらちゃん登場ですかわいいprpr