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きみは ”ひとり” じゃ、ないよ!?  作者: ぽんこつ3’ (DASH)
第01章 始まりの物語
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始まりの物語 ~Wokn~ 初めての戦闘 その1

いつもお読み戴き有難うございます。


作者コメを消去し、第一話にWokn設定集(石碑)を加えてみました。

 戦法や立ち回り等をしっかりと確認した後、イノが生息しているという【ケラの森】に向かって慎重に歩みを進めた。森に入って直ぐに戦闘になりはしましたが、イノではなく、森のチュウという小型犬くらいのサイズのネズミ型最弱モンスターで、実際に確認しあった立ち回りが出来るかを試してみました。


 結果、立ち回り以前に敵が弱すぎた。ちかちゃんが投げた石ころが森のチュウの弱点の頭に命中し、森のチュウは気絶状態に。しかも、クリティカル判定が乗った為か、石ころ1発で瀕死+気絶状態になった森のチュウ。誰が止めを刺すか決める為に数回のじゃんけんを繰り広げるという余裕しゃくしゃく状態に。結局、チョキを出し勝ったココロさんが竹刀を当ててトドメ。


 拍子抜けする程、弱すぎた為、この戦闘は見なかった事にしました。


 (うん。初めての戦闘は未だです....。森のチュウ...? ああ、森のチュウの毛玉という採取ですね。ボク達の記念すべき【初めて】の戦闘は、未・だ・で・す.....。)



 その後、もう一度くらいは他のモンスター相手に戦闘して立ち回り等の確認が出来るかなぁと思っていましたが、運が良いのか悪いのか遭遇せず、依頼のモンスターを前方に発見してしまいました。前方10mぐらい先、こちらにお尻を向けたイノが1頭。


 ただ、イノのいる周辺には戦闘の邪魔になりそうな木がちらほら。今、ボク達がいる場所から左前に3m行った所に邪魔になりそうな障害物のない空けた場所が見える。


 「イノの場所が悪いし、あそこに誘き寄せた方が戦い易いよね?」


 「石ころをぶつけてタゲ取って誘き寄せるとしても、最低でも5mぐらいまでは近寄らないといけないぽいし...と、なると....ウチかタツヤ君がオトリにならないと。どうする?」


 「じゃあ。ボクがタゲ取って来ます。ココロさんとちかちゃんはあそこの開けた場所で戦闘準備して待ってて下さい。」


 「了解。」





 物音を立てない様にゆっくりと、イノに近付きギリギリ5mぐらいまで寄った所で、足元に落ちているゴツゴツしたゴルフボール大の石ころを拾い、イノ目掛けて思いっきりぶん投げた。


 ビュンッ......................ゴスッ。 ブギャッ。



 思いっきり投げた石ころは、イノのお尻にある尻尾の付け根にモロ命中した。イノはこちらに振り返ると前足を何度か擦りあげ、こちらに突進して来た。


 ボクは、直ぐにココロさん達がいる場所に向って走りだした。後ろから、怒気を帯びた気配がビシビシと感じる。





 「タツヤ君、右に避けてっ。」


 ココロさんの指示の通りに、直ぐ様、右に避けるとココロさん達がいる前方から何かが飛んできて、後ろから迫りくる気配の主、怒り心頭のイノに見事に命中した。それによって、タゲがボクからみかちゃんに移った。イノがみかちゃんに向かって突進した所を、横からココロさんが竹刀で切り込んできた。ココロさんは滅多切りにイノの横腹を攻撃。

 この隙にボクも腰に装備していた木の棒を手に持つと、ココロさんとイノを挟む様に対面し、イノの前足に【斬り払い】を放った。斬り払いからただの切り上げに繋げ、更に前足に向かって突きを繰り出すと、イノが軽く怯んだ。

 そこへイノの前方からイノの頭部に向かってピンポイントにみかちゃんが投げてくる石ころが数発命中。みかちゃんやココロさんに負けじと、ボクもココロさんを見習ってイノの横腹に滅多切りを繰り出した。



 体感時間にして丁度3分程が経過した、その時、イノはその場に倒れ込む様になると、イノを構成していたポリゴンは桜の花びらが風に舞う様に消えていった。



 __『【ココロ】のLvが1上がりました。』

 __『【タツヤ】のLvが1上がりました。』

 __『【みか】のLvが1上がりました。』


 __『獲得したSTPを割り振って下さい。』


 __『この戦闘により【ココロ】と【タツヤ】は【滅多切り】を覚えました。スキルの詳細はステータスを確認して下さい。』



 全員、jobLvが1上がった。周りにモンスターがいないのを確認し、ステータスの確認をしつつ、STPをステータスに割り振った。今のボクのステータスがこちら。




 【タツヤ】   age:15   sex:man

 job:主: 名もなき流浪人 Lv2 / 副: 開放条件を満たしていません


 HP:50/50

 LP:25/25

 TP:25/30

 MP:20/20


 STR:55 + 10

 DEX:38 (STP+3↑)

 SDF:35 + 15

 INT:20

 IEX:20

 MEN:20


 TEC:55

 RAT:70


 STP:0



 <ALT>:ユニークジョブ持ち/名もなき流浪人/

 <skill>:剣術系__斬(消費TP1):Lv2/なぎ払い(消費TP2):Lv2/滅多切り(消費TP5):Lv1new


 装備::

 防具: ただの服(上下)/ 皮の鎧 SDF+10 / 守りの指輪 SDF+5

 武器: 木の棒+1 STR+10.必要STR20/


 所持金::

 pts: 220   / Rp: 5 




 Lvが1上がった事で物理系の攻撃(STR)、命中(DEX)、防御(SDF)と技量(TEC)が5ずつ上昇。

 防御力は街の外に出る前に買った皮の鎧と守りの指輪の効果で申し分のないけど、命中値がちょっと低いので、今回のLv上昇で入手したSTP3ポイントを全てDEXに振り込んだ。


 【滅多切り】.....斬となぎ払いを含む10連撃技。若干、物理命中が落ちるが、全攻撃をあてる事が出来ればそこそこ強いダメージを与えられる。剣術系スキルを使用可能なjobであれば、比較的簡単に覚える事が出来る。





 このWoknでの初めての戦闘を終えて分かった事は、モンスターにあてた攻撃がどれだけの数値分当てたのか分からない様になっていた。が、分からないのはダメージ表記を数字で見る事が出来ないだけで、某狩りゲと同じく、ダメージ蓄積や部位破壊、疲労等によってモンスターの行動に変化が発生する。例えば、先程ボクが行った様に、四足歩行動物型モンスターの体を支えている四本の脚(前足と後足)にダメージを蓄積させる事で、モンスターの動きを阻害させたり、怯ませたり、ちかちゃんがチュウやイノに行った様に頭部にダメージを蓄積させる事で数秒に及ぶ怯み効果や数十秒に及ぶ気絶状態にさせ、戦闘を有利にする事が出来るというモノ。この他にも、部位破壊をする事で肉質変化を起こす個体もいるらしいが、始まりの街周辺での出没報告(ゲーム内専用公式攻略掲示板)はされていない。



 


 ステータス確認等を終えた後、初めての戦闘を終えた感想として検討会を行った。


 「何とか討伐れたと思いますが、やはり連携の繋ぎがバラバラな気がします。」


 「では、MMORPGで有名になった一人目が攻撃し、一人目の攻撃が終わる頃の隙をなくす目的で、二人目が攻撃を加え....という連撃を試してみましょうか?」


 「....がんばる....。」




 検討会を終えた後、少し森の奥に向かった先でイノと連続で遭遇エンカウントし、隙埋め連撃を試してみたが....その結果分かった事は、盾なし攻撃系前衛二人に、攻撃方法に制限のある中距離一人ではイノを相手にするには重いという事が分かった。三人もいるのに、下級職の平均を大きく下回る総ダメージしか当てられなかったみたいで、たったイノ二体に対し、物凄い時間と手間が係った。


 ボク達三人とも攻撃に難を抱えたパーティー構成の為、通常の下位職である戦士や剣士、魔法使いよりも圧倒的に攻撃ダメージが低く、初心者で割と簡単に討伐がしやすいはずのイノ相手に、1頭に三人で集中攻撃なら未だしも、2頭以上が連続して遭遇すると攻撃がバラけ、コレっといったダメージが稼げなかったのが原因ぽい。



 「う~ん。どうする?」


 「今、考えうる事で実行に移せる事と言ったら二点です。」


 「二点...?」


 「はい。1つ目は、このまま他の連携方法も試しつつといった戦法に加え、イノが1頭の時はそのまま戦闘して、2頭以上で遭遇したら逃げるという手段を用いる事で確実に、イノの討伐数を稼ぎつつもLvアップによって強くなったステータスで、火力に頼っていくという方法です。2つ目は、一度街に戻って前衛または中衛戦闘が出来る人をもう一人仲間に入れて、数で押し切るという方法です。」


 「う~ん。安全を取るなら、タツヤ君のいう2つ目を選ぶべきなんでしょうけどね。」


 「....知らない人と組むのは怖い...。」


 「だよねえ~。」


 「じゃあ。1頭ずつの個体というか、はぐれに絞って確実にやっていきましょうか。」


 「うん。その方が良いかな。ちかちゃんはどう思う?」


 「このまま....ココロお姉ちゃんたちとがんばりたい。」



 

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