始まりの物語 ~Wokn~ ラテラ防衛戦 3 ― 抗う者たち ―
いつもお読み戴き有難うございます。
ボク達の前にある選択肢は――――
【ただ蹂躙され死する時を受けいれる】か、
【死するその瞬間まで抗い続けるか】
__ただ殺されるのを受け入れる....?
同じ、死が確定ならボクは絶対に後者を選ぶ。
――――出来るならば、ここにいる18人の誰も脱落する事なく、冒険者ギルドに討伐あるいは撃退の報告をしたい。
__生憎ボク達のLvではアレに太刀打ちは出来ない。
だけど、死する瞬間まで抗い続ける事が出来る。
ボクは【主と共に歩みし木剣】を、ココロお姉さんは【主と共に歩みし双刃剣】を、みかちゃんは【主と共に歩みし守護槍】を、月海さんは【ラピス・ファー ~絆~ 】を構え.......
強面筋肉マッチョ軍団は赤い闘気で身を包み、【腐海の森の妖精族】のエルフなお姉さん達は緑のツルが絡まる赤い魔法弓に銀色に輝く矢をつがえ、【聖銀騎士団】の騎士達は背に負っていた大きなタワーシールドを前に掲げ、スライド式で畳んでいた槍を盾の横に構え、【名もなき蒼きモノ】に向かって攻撃を開始した。
攻略組こと先人達曰く、この【色付きしモノ達】との戦闘において重要な事。
※現在、【色付きしモノ達】は....蒼きモノの他にも、数種が確認されている。
それは....『決して敵から離れすぎず、正面に立たない立ち回り』を、そこにいる全てのメンバーが心がける事。
たったこれだけで、被害の1~3割を減らす事が出来る。
【色付きしモノ達】との戦闘において、一番やっかいなモノがたまに吐くブレス攻撃だ....これが直撃したら、上級の防御職の堅い護りであっても防ぐ事は敵わず、一撃死する。
その為の教訓として、『決して敵から離れすぎず、正面に立たない立ち回り』というのが重要となってくる。
ただ、これは『言うが優し、実行する難し』な戦法だ。
敵モンスターは彫像型・置物型の固定タイプではなく、時一刻として同じ場にいない。その都度、その都度、敵の動きに合わせた高度な動き回りが要求され、ただ動き回るだけでなく、こちら側も敵の僅かな隙をついて攻撃を加えないといけない。
さらに、致命的なのはボク達、18人は今日初めて会った即席な集団であり、訓練された兵士でも最前線で戦い続ける攻略組でもない。
何が言いたいのかというと、ボク達18人の攻撃ではアレを相手に致命を与えるだけの攻撃力が圧倒的に足りない。
時間と共に敵モンスターのHPの1%....多くて数%は削る事が出来たとしても....時間と共に削られるのはボク達18人も同じ。
いや....同じといっても等しく同じではなく、時間経過と共に不利になっていくボク達とたった数%しかダメージを受けないアレとでは=ではない。
体感時間にして数十分たった頃__
もうボク達全員、瀕死のボロボロ。どうにか立って、各自の武器を構えているが動く事は出来ない。
回復薬タブレットや体力ポーション瓶と投合でここまで、誰一人欠ける事なく耐え続けてきたが....もうここまでの様だ。
つい先程、ボク達はアレが放ったブレスを直撃ではなく、間接的とはいえ喰らい、高ダメージによる硬直痺れ(ディレイ)状態に陥った。このゲームにレバガチャ等といった硬直短縮というモノはない。
硬直といっても1~2分で自然回復出来るのだが.....アレがその時間を待ってくれる訳がない。
しかも、現在、ボク達はアレと正面から対峙している。
アレが.....ブレスの構えに入り.....数秒後。
ボク達は.....................白い物凄い光に全身が包まれると同時に、意識を手放した......。
__『???称号持ちの死亡を確認。』
__『【英雄結晶】より、シークエンス1.25申請を受託。』
__システム01:『許可』
__システム妖精:『許可』
__世界の根幹なるモノ:『許可』
__『シークエンス1.25申請許可により、隠し物語...【絆が紡ぐ物語】に移行.....』
__『【絆が紡ぐ物語】への移行を完了。』
__『???称号を持ちし者達...【タツヤ】【ココロ】【みか】【月海】を【封じられし古の大陸】に強制転移....実行開始』
__『その他の者達を【エレンドラ地方:シリス山脈坑道】に強制転移....実行開始』
__『実行完了を確認』
__『【絆が紡ぐ物語】を開始......』
__『あなた達の未来に.......祝福を.....』
お待たせしました。この話で『第01章:始まりの物語』は終了します。
次話から、新章『第02章:絆が紡ぐ物語』を開始します。




