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第二章

第二章です!

これから異世界の物語が始まっていきます!

宜しくお願いします!

朝になり目覚めた俺は雪にいつも通り

  [おはよう]

とメールを打ちすぐに返信が来たようだ

  [おはよう!行ってきます!]

雪は急いでいるように感じたが時計を見ればそれも

そのはずだ。


「まじかよ、8時半?」


俺の学校は8時45分に登校しなくては遅刻になってしまう。

俺は急いで身支度を整え家を出て自転車を漕いだ。


「もっと雪と話してたいなー」


道の途中、急いでいるのにもかかわらずあるものに

目を惹かれ立ち止まった。


「す、すごい、ライターか、?」


深い漆黒で塗られたようなライターに強い興味が湧く

その物質は普通のライターとはかけ離れたオーラを

放っていた。

中身を確認するとまだオイルと思われるものもかなり入っておりほぼ新しい物だと言うことが分かった。

ライターに見惚れていて気づかなかったが前に人が

立っている。

見た目は20代前半くらいの男で少し不気味な笑みを

浮かべながらこちらを覗くように見ている


「そのライターに興味があるの?」


正直、気味が悪いヤツでこちらも警戒しながら


「ああ、そうだよ」


睨みつつ少し強めな態度をとって言うと、男は


「実はそのライターは魔法のライターなんだよね」


俺は意味が分からなかった。何をからかっているのか

高校二年生だぞ。そんなの信じる訳がないだろ


「何言ってんだよ?」


「このライターは必要とする人にしか感じとれない

 オーラがあるんだよ。それを感じとったから君は

 ライターを手に取った。違うかい?」


男の言った事は確かに図星だった。

俺はライターとこのライターの持つ何かに惹かれていた。


「魔法っていうのはよく分からないが俺は確かに

 このライターに強い興味と何かを感じた」


俺は正直に言った。この男が持ち主ならこのライターの本質的な使い方か何かを知っているのだろうからな


「このライターはね自分ともう一人と違う世界に

 行ける道具なんだよ」


俺は鳥肌が立った。このライターこそ今一番求めているものである事に気づいた。


「それは本当なのか?」


男は軽く微笑んでから


「君はこのライターを使って何をしたいの?」


まだ信じきれない気持ちはあるが俺は少し期待しながら答えた。


「会いたい人がいる」


そんなセリフ人生でたまたま出会った知らない男に使う日が来るとは思っていなかった。


「そうかい、じゃあこのライターは君にあげるよ」


そんな簡単に人に渡していい物ではないのでは?

と疑問に感じながらも俺はすぐにポケットにしまおうとした。


「このライターの魔法はどうやったら使える??

 教えてくれ?」


睨むのもやめ先ほどとは真逆の態度で男に聞いた


「ライターを点火するだけさ、そうすれば君の望んだ時間に望んだ人と違う世界に行くことができる」


俺は違う世界とは何だという疑問と不安もあったが

それよりも好奇心と期待が勝っていた。


「なるほどじゃあ早速使ってみてもいいか?」


男は少し真剣な顔で


「でもね君がその世界にいれる時間には制限がある」


俺は動揺した。やはり世の中に美味しいだけの話しはないのだろうな。


「どれくらいだ?」


男は少し間を取ってから


「この魔法のオイルが切れるまで4368時間だよ」

 

と答えた。なぜそんな事が分かるのか今はどうでもいい。俺は計算は苦手だそれがどれくらいの月日なのかパッと思いつかない。


「182日でちょうど半年間だよ」


男は俺の心をまるで見透かしているかのように

発言した。


「もしこの時間過ぎたらどうなるんだ?」


「二度と現実世界には帰ってこれなくなる」


背筋が凍りつくような冷えた声で男は呟いた。

確かにそれは困る。バカな俺でもにこの世界で

暮らしている以上一生戻ってこれなくなるのは

さすがにまずいという事は理解できた。


「帰りたい時はライターを切るだけさ、

じゃあこれで失礼するよ」


男は早歩きで立ち去ろうとし数歩歩いた所で止まり

振り返る


「後は君の選択に任せる」


そう言ってすぐに消えていった。一体なんだったのだろうか?遅刻することはもう確定している。

今魔法のライターを試してみたくなった。


「カチッ」


と小気味のよい音がなりスイッチが入ったようだ。


深い漆黒を照らすような光を持った火が飛び出す!


飛び出した火は俺を包みこむが火に実体が無いのか火傷をするなどの感覚はない。

俺が見ているものは幻なのだろうか?

光に視界を奪われてから少し立つと視界が戻り見えてくる。

そこは俺の知っている場所ではなく辺り一面見渡す限り花や草が覆っている景色が広がっている。


「本当に来れたのかよ、?」


俺は独り言を吐いた。

正面には川が流れ小さな橋が立っており橋の向こうには女の子が立っていた。

その子は黒髪でツインテールで顔は童顔でとても幼らしい見た目に見える


「あなたは?」


聞いた事のある声で喋った。最近は毎日聞いているから間違えるはずもない。


「雪なのか?」


と俺を動揺を隠しながら聞くと


「会いたかったよ!大和!」


雪は橋を渡ってこっちへ向かってくる

そのまま俺に飛び掛かるようにハグしてきた。


「雪、俺も会いたかった」


俺は今とても幸せだった。会えるはずもない彼女と

会えたからである。


「でもここは何処なの?なんで大和に会えたの?」


とても愛らしい声で聞いてきたのでさっき会った男の事と魔法のライターの話しをした。


「じゃあこれから会いたい時に会えるんだね!」


「そうだよ、もう寂しい思いもさせない」


俺と雪は少し感動の再会ではないがその余韻に浸っていた。

雪が最初にいた橋を渡った先の向こうにどうやら

街らしきものがあることに気づいた。

俺と雪はとりあえず街に向かって歩きだした。


街に着く。どうやらそこには洋風な建物が並んでおり

奥には青い海が広がる美しい街だった。


「すごい綺麗、、まるで夢の国だわ」


俺は目がキラキラと輝いている彼女に見惚れていると


「よし大和まずは街の人に話しかけてみよ!」


そういえば雪は大のゲーム好きでありこの俺達の

異世界転移もRPGのように慣れたように進めていくことが出来るみたいだ。


「分かったよ、でも大体顔つきからしてヨーロッパ系

 の人だよな?俺英語とか点数悪いから話せないぞ」


街並みに合った顔つきの人々がどうやら暮らしているようだ。


「まあとりあえず試してみよ!すみません?」


雪はなんの躊躇もなく一人の老婆に話しかけた。


「どうしたのかい?お嬢ちゃん」


と普通に通じたのである。


「まあここは異世界だし言葉の概念がないのかも

しれないな」


「異世界?なんの事を言ってるのかね?」


この婆さんは不思議そうに俺達を見ると


「そういえば見ない顔だね」


それはそうだ。俺と雪は今日初めてこの世界に

来たしな。


「えっと、あ、移住しにきたんですよ」


雪は満面の笑みで誤魔化しながら答えると婆さんは


「住む家はあるのかい?」


と俺達の動揺を見抜いたかのように質問した。


「そ、それは」


雪は困ったような表情を見せると婆さんは


「うちの息子が大家をしているアパートに一つ使わな 部屋がある。そこにとりあえず新婚さん二人で住み

 なさい。お金は気にしないで息子に言っておくよ」


なんという神婆さんだろうか。

右も左も分からない異世界だがこの人のおかげで

楽しく過ごせそうだ。

老婆の名前はハセと言った

ハセはアパートに行くまでの道で街を案内してくれた。


「プッブー」という音と一緒にオシャレな路面電車が

 通り過ぎた」


「ここは渡る時に気をつけるんだよ。あとここは

 人気のパン屋さんでー」


大体の店や街の構造が見れた所でアパートに着いた。

アパートはどうやら二階建ての合計八部屋ようだ


「ありがとうございました!」


俺と雪は感謝を表し一礼した。


「今息子を呼んでくるね。おーいトツーム?」


「なんだい母ちゃん」


トツームという男が2階の部屋から出てきた。

ハセはトツームに事情を説明すると快く引き受けてくれたみたいだ。

その日の晩飯は雪と俺に贅沢な食事を振る舞ってくれた。


「なあ雪今日楽しかったか?」


「本当に楽しかった!」


その言葉が聞けてよかったが今日一日異世界過ごしたという事は向こうでも夜なのだろうか。


「今日は現実世界に帰ろうよ」


雪が先にそう言ってきた。その通りだ俺達は本来

こっちの世界の住人ではない。時間も限られている

からな。


「そうだな!今日はありがとう!」


俺がライターを取り出そうとした時、


「大和!!」


と俺を呼び止めた。


「帰ったらすぐメールしてね」


「ああ、もちろんだ!」


「カチッ」俺はライターのスイッチを切った

気がつくと俺は元の世界に戻っていた。

雪にメールをする約束をしていたため


[戻ってきたよ]

[本当にびっくりしたね]


と送った。すぐにスマホが鳴り


 [異世界に行くなんてびっくりしたけど大和と初めて会えて嬉しかった!]

 

それから俺達は話し合い特別なイベントの日や記念日や大切な日、会いたい日だけ魔法のライターを使って異世界に行く約束をした。



最後までご覧いただきありがとうございました。

またご意見等宜しくお願いします。

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