脳神経外科へ
要再検査。コウ君まじ?
私の脳の病気の知識はほんの少し。30年前に父が脳出血で倒れて、出血しているのが手術ができない位置だから余命3か月だったけれど復活して、現代の医学ってすごいなって思っている。義父は79歳の春に脳梗塞で救急病院へ搬送され、80歳の誕生日は病院で迎えたっけ。
義父が最初に搬送された市立病院には脳外科がなく、ひと山超えて海側の県立病院に転送された。義母は片道1時間かけて毎日お見舞いに通っていた。家から近くて脳外科・・・がショッピングモールに行く途中の私立病院がある。最近きれいになっていて、近所の誰かがそこに入院したってきいたことある。今週、かかりつけの内科の先生にも聞いてみよう。
土曜日、かかりつけ医の南先生に、人間ドッグと脳ドッグの検査結果をみてもらった。
「うーん。脳の専門医に私から紹介状書いておくよ。国立病院で良いいよね?平日しかやってないけど。」
「あのー、ショッピングモールの手前の私立病院はどうですか?今日診てもらえたらなと思って。」
「ん?ああ、そこでも良いよ。じゃあ、紹介状持って今から行ってみて。」
時計を見ると、まだ10時になっていない。コウ君の運転で急いで私立病院に向かう。
10時30分くらいに病院に到着し、総合受付に紹介状を出し問診票を書いて待った。新しく移転したという私立病院は、白と水色を基調とした明るい雰囲気で開放的だったが、広い受付前の椅子には空席はないくらい人が座っていた。11時40分にやっと受付の人に声をかけられて、脳神経外科の診察室の前で待つように言われた。
2人で脳神経外科の前に立つと、すぐ名前を呼ばれて診察室に入ると、若い医師がMRI画像から目を離してこちらを向いた。
「脳ドッグの画像、拝見しました。申し訳ないですが、この症状は脳神経外科ではなく、脳神経内科になります。当院には脳神経内科はありませんので、国立病院に紹介状を書きますので持参してください。」
「え。今日、どう再検査するのか伺えると思ってたのに。」
心の声、のつもりが思わず喋っていた。
「そうですね。専門外になるのですが、画像で小脳の萎縮がはっきり確認できます。できるだけ早く専門医に診てもらってください。」
会計で2,970円を払いながら、初診料高いな、紹介状代は入っているのかなーなんて考えていた。でも、再検査する理由を教えてもらえた。脳神経内科?そっか、脳神経外科みたいに手術できないってことか。コウ君ひとりで国立病院に行かせるわけにはいかないな。休める日を調整しよう。