気になる歩き方
毎朝、3つのお弁当と、3人分と2羽の朝食を用意するために早起きをする私。といっても小さいころから朝は苦手。今朝もコウ君に、
「ご飯炊けたよ、そろそろ起きて。」
と起こしてもらい、パジャマのまま家族の健康と節約のためにキッチンに立つ。それぞれの母親の料理の腕が良いおかげで、我が家は食にうるさいと思う。炊きたてのご飯に、野菜たっぷりのお味噌汁、お弁当箱に入り切らなかった生姜焼き、自家製ピクルス、出来立て豆乳。モリモリ食べている姿を見ながら、お弁当の蓋をして各自に手渡しする。
自動車通勤のコウ君は、高校3年生の娘の通学時間に合わせて出勤をする。駅まで送ってあげるのが最高に幸せなんだとか。難しい年ごろの娘はというと、やはり駅まで送ってもらえることは有り難いらしく、家を出る時間は2人で相談して決めたみたい。娘が高校を卒業したらこうやって2人を送り出すことは無いのかな、あれ、それより先にコウ君の定年が先か。
少し静かになったリビングで、朝のワイドショーを観ながら朝食を食べ、私も出勤の準備を始めた。
通勤電車に揺られながら、コウ君は今年の9月で定年だけど、娘の教育費はまだかかるから働いてもらわなきゃね…とか考えていたら職場に到着した。事務所の机の上には、健康診断の結果と思われる封筒が置かれていた。みんな早速開封していた。
「去年、指導してもぉたおかげで今年の結果は良ぉなってたわ。」
一昨年、健康診断で再検査だった関西弁の同僚は、健康指導で食生活を変えたらしい。
そうだ!コウ君の定年を記念して、人間ドッグと脳ドッグを受けてもらおう。
このとき、私が脳ドッグを受けてもらおうと思った理由は2つあった。コウ君の父は脳梗塞、私の父は脳出血。父親が2人とも脳の病気にかかってしまったので、コウ君は絶対に脳の病気にはさせないと心の中で決めていたから。
もう1つの理由は、最近のコウ君の歩き方が気になっていたから。足が痛いと言って整形外科に通っているけれど、なんか気になるんだよね…