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第伍話

謙吾サイド

レミリアはアレでよし。

本来の目的が達成できなかったが大丈夫だろう。

…てかゲブ神で川の水を操れば良いのでは?


「…あ〜…」


最悪だ…肝心なことを見落としていたよ…


世界(ザ・ワールド)回収。顕現 ゲブ神」


これである程度水は大丈夫だ。川の水は危ないが魔術師の赤(マジシャンズ・レッド)で煮沸消毒できる。


「あ…ドラム缶もメタリカでどうにかなるやん…」


ここまでくると己の力がまだ理解できていないことがよくわかる。

さっきのレミリア戦でも、魔術師の赤(マジシャンズ・レッド)猫草(ストレイ・キャット)なんかの能力の方が断然魔法っぽいから誤魔化すことができた。

わざわざ必殺技を超能力に割り振らなくても『強力な魔法』に置き換えることだってできた。


「つぁ〜……」


ため息が止まらないな。でも、そんなに悲観することでもない、まだ俺は()()()

これから超能力をしっかり定着させればいいんだッ!


「さて!やることはわかったんだ、まずは水から!」


さっき召喚したゲブ神で川の場所を探り、そこから水を持ってくる…が容器がないのでそっと戻しておく


「ゲブ神 回収、顕現 メタリカ」


の能力で、海底から鉄を採取、変形させ四つ足のついた金網と鍋、フライパンを作成。

もう一度ゲブ神で川の水を拾い、鍋に移したなら魔術師の赤(マジシャンズ・レッド)で煮沸消毒。

ついでにメタリカで水筒を作れば…


「水の確保完了!」


だがかなり時間を使ってしまった…太陽はもう水平線へと落ちかけている

俺は拾った枯れ木に魔術師の赤(マジシャンズ・レッド)で火をつけ、料理を開始した


「つっても、焼き魚だけだけどな」


それでも栄養は足りる。


「顕現 パール・ジャム」


そう、この地とことだけで俺は生活できる。

たとえただ焼いた魚だろうが、家庭料理レベルの料理力(?)だろうが、体を風呂に入ったくらいには清潔にできる。


「は〜あ、せっかくの青魚だし醤油ぐらいは欲しかったな〜」


と、フライパンで焼いた魚を食べようとした時…


「相変わらずの規格外だな」

「んだよ幽、いるなら言えよ」


今の世界じゃあ珍しい俺とよく似た日本人顔の青年が一人、こちらを見ていた。


「はら、お前も食うだろ?」

「サンキュ♪」

「最初っからもらうつもりだろうに…」

「そりゃあそうだろ!なんだよお前の超能力…」


こいつは雹雪幽(ひょうせつ ゆう)、身長185cmで黒髪メガネの男だ。

俺の唯一の親友でもある


「お前の超能力も便利だろが」

「そうだけどさぁ…?」


こいつの超能力は『幽霊』。姿を消したり、物体をすり抜けることができる。

元々はかなり有名な情報収集者だったとか…

今は足を洗って学園生と。


「あ〜あ、長生きするもんじゃねぇな」

「おい、試験中にそんなこと言うなって…誰かに聞かれたらどうするんだよ…」

「いいだろ別に」

「よくねぇよ、あと俺が傷つく」

「どこが?」

「俺がお前を楽しいと思わせれてない事」

「……」

「あと()()()()()()()の俺の前で言うことじゃあねぇだろ」

「…そうだな、悪かったよ」

「いいさ、俺だって安定したのだいぶ最近だし」

「はえ〜」

「…何さ」

「いや、いつもクールなやつにもご乱心な時があんだな〜って」

「はぁ…」

「お、もしかして眠い?」

「あったりまえだ、お前じゃあないし」

「はは、まぁ護衛は任せとけ」

「あぁお願いする」


少し話している間に、俺の眠気は最大になっていた

幽は幽霊だからか寝る必要がないらしい。

なら食事もいらなくね?と言った時があったが


「バカ!食事は日本人の最大の娯楽だろ!?」


と言われたのでそれ以上は踏み込まないようにした。


その晩、俺はゆったりと眠りについたのだった…

現在時刻 1日目 夜

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